3連戦のラストは現在最下位の愛媛との難しい一戦。ただ白星を目指す

愛媛は今季ここまでいまだ未勝利で1分5敗、J2最下位に沈んでいる。6得点14失点と苦しい戦績で、現在3連敗中だ。攻守に勢いを醸し相手を押し込む時間帯も作りながら、勝ちきれていない。前節の札幌戦も9分に先制しながら逆転負けを喫した。
　
実は愛媛は昨季J2第27節を最後に白星がなく、その最後の勝ち試合がニンジニアスタジアムでの大分戦だった。昨季の愛媛は大分にダブルしており、いずれも2点ビハインドから第15節は追いつき、第27節は逆転して勝点を得た。今節、相性のいいイメージを抱く大分戦を、現在の苦境打開のきっかけにしたいと狙っているに違いない。
　
未勝利とはいえ、昨オフに大幅な戦力の入れ替えを敢行しており、戦力はバラエティに富んでいる。それらを使い分けながら4-2-3-1、4-4-2、3-4-2-1、3-5-2と多彩なフォーメーションで戦っており、今節もどの選手が出てどのような戦い方をしてくるかが読みづらい。
　

そんな愛媛に対し、大分もおそらく複数のプランを準備して挑むはずだ。今週は連戦ということもあり、トレーニングはすべて非公開となったので、その様子を窺い知ることは出来ないが、ここ最近のリーグ戦の戦い方をベースに、試合前日に対相手戦術をきっちり落とし込んだことだろう。
　
片野坂知宏監督は相性の悪い難敵・愛媛を警戒しつつ、自分たちが意識を合わせて戦うことが勝利へのカギになると説く。26日に行われたルヴァンカップ・山口戦ではこれまでリーグ戦に出場していなかった戦力を起用したが、それぞれに長所を光らせた選手も多く、その中から今節、何人かをメンバーにチョイスする可能性も匂わせた。
　
4連続引き分け中というもどかしい状態が続いており、チームも、チームを取り巻く人たちも、勝利に飢えている。一方で現在7位以下の9チームが2勝しかしておらず、なかなか勝てないリーグにあって粘り強く勝点1ずつを詰めていることで、なんとか中位をキープしている側面もある。長いシーズン、焦らず緻密に戦って次第に上向きになれるよう、まずは今節、一丸となって敵地へと乗り込む。
　

■片野坂知宏監督
愛媛は試合の入りがよく、先制点を取っている試合が多い。90分の中で勝負どころで相手に上回られてしまって勝ちきれていないところがあるのかなと思うが、勝てていないチームのようには見えない。動かしも工夫しているし、攻撃も守備も強度高くアグレッシブにやっている。われわれは昨季、愛媛に対して1分1敗。特にアウェイでは逆転負けしたので気を引き締めなくてはならないし、われわれも開幕戦以来勝っていないので、勝てるゲームが出来るよう準備したい。
　
愛媛はメンバーやシステムがいろいろ変わるチームなので、誰が出てどう戦ってくるかが予想しづらいところがある。4枚でも3枚でも、出る選手のキャラクターによって変わってくる。相手がどう来ても自分たちのフットボールのやりたいことを、バラバラにならず合わせてやることが大事。