10日前にはつかなかった決着。勝利を掴み、新たな可能性の台頭を待つ

直近のJ2第6節H藤枝戦から中2日、次の第7節A愛媛戦まで中3日。今季初の3連戦の2戦目として、ルヴァンカップ1stラウンド1回戦がホームで開催される。
指揮官はターンオーバーを示唆
相手は10日前に開催されたJ2第5節、アウェイで対戦したばかりの山口だ。その日は先制され追いついての1-1で引き分けたが、今回のルヴァンカップは90分で決着がつかなければ延長戦、さらにPK戦を経て勝敗を決することになる。
23日のJ2第6節H藤枝戦後の記者会見で、片野坂知宏監督はルヴァンカップ山口戦では戦力をターンオーバーする可能性を匂わせた。今季はプレシーズンからポジションごとの序列をある程度明確にしてチームの熟成を図っており、ここまで公式戦での出場機会を得られていない選手も多い。まだ自分のストロングポイントを上手く表現できていない選手もいれば、チャンスを掴みかけながら小さな怪我でそれを逃してしまった選手もいる。みんな試合に飢えているはずだ。
その思いを発露させたように、藤枝戦では87分にピッチに入った木許太賀が、1分後のクロスで鮎川峻の今季初ゴールをお膳立てした。木許はこれまでトレーニングマッチでも十分な出場時間を確保できておらず、藤枝戦で今季初のメンバー入りが決まったとき、出場の暁には爪痕を残すと心に誓っていたという。
新たな刺激に飢える同士の対戦
リーグ戦に絡めていないメンバーが17日に戦ったトレーニングマッチ・都農戦では、九州リーグで戦う相手に0-2と不甲斐ない結果。内容も不本意なもので、片野坂監督から厳しい言葉でハッパをかけられた。その試合に出場した中から、意地を見せて台頭してくる戦力がいることにも期待したい。
山口のほうもおそらくリーグ戦からメンバーを入れ替えてくると見られる。今季の山口はここまで今季新加入の戦力をメインに起用しており、昨季までチームを主力として支えてきたメンバーが、控えやメンバー外に甘んじてきた。そのうちの何人がピッチに立つか。モチベーション高く臨んでくるはずだ。
大分もここまでリーグ戦1勝4分1敗と勝ちきれない試合が続いているが、山口も、インテンシティーの高い戦いぶりを貫きながら1勝2分3敗と結果を出せていない。それぞれにチームとしての課題を抱える中で、新たな刺激を求める気持ちは同じかと思われる。
チームを取り巻くすべての人の期待に応えるように、自らの存在感を示してチームの今季公式戦2勝目を挙げ、次なるリーグ戦へと勢いを繋げたい。ルヴァンカップは山口に勝利すればJ1・鹿島との2回戦だ。