タイトな3連戦の初戦はアウェイ愛媛。前節の勢いのままに今季2度目の連勝を
それぞれ中2日間隔の3連戦。1戦目と3戦目はリーグのアウェイ連戦となる。指揮官も初めての経験というタイトな日程だが、初戦に勝利して勢いをつけたい。
3連戦の初戦で難敵に挑む
2万8359人の観客の前で劇的逆転勝利を収めた前節・熊本戦の余韻に浸る間もなく、今節からはそれぞれ中2日間隔の3連戦。リーグのアウェイ戦2試合に挟まれてミッドウィークには天皇杯4回戦というスケジュールで、今節からの、そして次節への敵地への移動も考えると非常にタイトなことになる。片野坂知宏監督も「この日程はおそらく初めて。考えてやらないと」とチームマネジメントに関して表情を引き締めた。
戦術的に細かい変化を起こすことが出来る難敵・愛媛からの、J1・京都と5位・岡山という強度の高いチームが次々に立ちはだかる。またちらほらと負傷者が出ている中、この山をどう乗り切っていくかは首脳陣たちの腕の見せどころだ。連戦のどこかのタイミングで負傷からの復帰組がぶっつけ本番出場による復帰を果たす可能性もある。
松田と石浦が不在の愛媛
今節はホームチーム愛媛の会場の都合により、このカードだけが日曜開催。他のカードはすでに土曜のうちに対戦を終えている。
愛媛は現在、9勝7分10敗の勝点34。今節の土曜開催ゲーム終了時点で13位につけているが、第16節・千葉戦の1-7をはじめ第22節・熊本戦と第23節・群馬戦の2試合連続0-4など、大敗したり複数失点を喫したりするゲームが多く、得失点差が-9となっている。ここまで7勝10分9敗で勝点31の大分の得失点差は-7なので、大分が勝利すれば順位が入れ替わるという状況。リーグ終盤に向けての反撃のためにも、貪欲に勝点を積んで這い上がっていきたいところだ。
愛媛の攻撃を牽引する松田力は負傷のためかここ2試合を欠場。さらに石浦大雅も今節まで出場停止で、代わりに前節・いわき戦で得点した曽田一騎や天皇杯ハットトリックの舩橋京汰が、今節も絡んできそうだ。メンバーも前節は前々節から先発5人を入れ替えるなど、読みづらい要素も多い。
ここ最近は3-4-2-1システムをベースとする試合を増やしている愛媛だが、可変気味に立ち位置を取ったり試合中に修正したりと細かく変化してくるため、注意しなくてはならない。攻守にチームのイメージを共有した状態で戦いたい。
試合に向けての監督・選手コメント
■片野坂知宏監督
今季始動以来、前から行く守備をやっていたのだが、なかなかメンバーが揃わない中で難しさがあり、ミドルブロックを構える守備をベースにした時期もあった。いまメンバーが揃ってきている中で前節は、5枚で構えると後ろに重くなりがちなところを前に出ていこうと提示した。今後の戦い方については、状況によって、相手とのバランスもあるだろうし、自分たちからスペースを与えないほうがいいということになれば前から奪いに行かずに構える守備が有効になることもある。チームで合わせることが大事。
愛媛は大敗したゲームもあれば強いときはめちゃくちゃ強いというチームなので、対戦が難しい。相手を調子づかせてはいけないし、自分たちが積極的に先制点をとって主導権を握るゲームが出来るといい。少々ボールを持たれることもあるかもしれないし、なかなかボールを取れないこともあると思うが、焦れずに粘り強く戦いたい。
■DF 34 藤原優大
前節は勝ったが、上手く行ったのは流れの中で失点しなかったことと、熊本が食いついてきたときにワンタッチで剥がして前進できたこと。でも、熊本のように前からマンツーマンで来るチームはなかなかなく、前節はあの戦い方が奏功したが、今節の愛媛はまた異なるスタイル。ブロックを敷かれることもあると思うので、今節は今節の戦い方がある。
■FW 21 鮎川峻
前節はいま何をすべきかを自分たちで考えながらプレーできたと思う。前半の立ち上がりは長いボールを蹴る回数が多くなったが、前の選手とボランチとがビルドアップのときにもいい距離感で前進できた場面が何度かあった。それが出来る選手が揃っていたので、即興でやることが多かったが、それがいい方向に出た。今後もそういうプレーを増やしてボールを前に運んでいきたい。