TORITENトリテン

今節の見どころ

初めてのミクスタ。リーグ戦に挟まれて新レギュレーションによるルヴァンカップ

 

今季からレギュレーションが変更されたルヴァンカップ。チームは1stラウンド1回戦を“お隣”の北九州と戦う。

 

指揮官は大幅なターンオーバーも示唆

ミクニワールドスタジアム北九州が開場して早や7年。隣県の、最も近いスタジアムでありながら、カテゴリがすれ違い、北九州との対戦のないままにここまで来た。今回は、今季から新たな大会方式となったJリーグYBCルヴァンカップの1stラウンド1回戦で対戦することになり、初めてそのピッチに乗り込む。
 
訪れたことのある人は知っていると思うが、バックスタンドの裏は海だ。ときに大きくクリアされたボールがスタンドを飛び越えて「海ポチャ」することもある。小倉駅から徒歩7分と交通の便もよく、試合後にはJR九州が臨時列車「にちりん91号」も運行するとのことで、水曜ナイトゲームながらトリサポ大移動によるアウェイジャックを期待したいところ。
 
チームのほうはホーム連戦でスタートしたリーグ戦2試合をともに引き分けており、この試合で今季公式戦初白星を狙う。ただし、プレシーズンから負傷離脱者が多いことが頭痛の種。中3日で迎えるリーグ戦第3節は、移動負荷の高いアウェイ藤枝戦で、水曜ナイトゲームからの日曜14時キックオフと試合間が短い。トランジションの激しい試合をこなす選手たちのコンディションを考慮して大幅なターンオーバーも視野に入れると、片野坂知宏監督は話していた。3月1日に2名のU-18選手の2種登録を終えたのも、それを見越してかと思われる。
 

新体制の北九州、主力をぶつけてくるか

北九州とはプレシーズンの2月10日にトレーニングマッチを実施し、1-2で敗れている。すでに負傷者が多くいた中、45分×4本の予定を、4本目のみU-18選手を多く組み込んで30分に変更したほか、チームとして確認したかった狙いもあり、その影響であまりスタイルを体現できずに終わった。
 
今回は公式戦で、おそらくリーグ戦に絡んでいないメンバーが多く起用されることになると予想されるが、なんとしても勝って2回戦に駒を進めたい。新たなレギュレーションによりこの大会のベンチメンバーは9人。交代枠はリーグ戦と同じ5枚だが、総勢20人でゲームプランを組めるので、指揮官たちがどのような準備をするのかも注目ポイントだ。
 
2019年から監督とSDを兼任しながら北九州の土台を築こうとチャレンジを続けていた小林伸二氏が昨季かぎりでクラブを去り、今季は増本浩平監督がチームを率いる新体制の北九州。ここまでのリーグ戦2試合は1分1敗で、こちらも今季初勝利が待ち遠しい状況だ。
 
フォーメーションは4-2-3-1で、その1トップには2015年に足掛け4ヶ月間のみ大分でプレーした永井龍が君臨する。2列目には牛之濵拓や矢田旭、ボランチには松本や岡山で長年活躍した喜山康平、左SBには乾貴哉、GKは大谷幸輝と、各ポジションに経験豊富な戦力も擁し、若手を牽引。前節からは中3日だが、大分と異なり次節は16日とブランクがあるので、ターンオーバーの必要はないかもしれない。
 
初めてのスタジアムでのナイトゲーム。おそらく気温も低く降雨の可能性もあり難しい試合になりそうだが、今季はまだリーグ戦であまり出場機会を得ていないメンバーにも格好のアピールの場としてもらいたい。