上位対決3連戦の3戦目。タレント揃いの清水を抑え、ゴールに向かう勢いを出したい
厳しいチーム状況が続く中、今節の相手は清水。多彩なタイプのタレントが並ぶ地力の高いチームで、現在3得点2連勝中と好調な相手だ。
新戦力・鮎川、早速のメンバー入りか
磐田、町田、清水と続く上位対決3連戦の3戦目。ここまで得た勝点は1。前節から中3日、ホーム連戦となる今節は意地を見せたい。
7日に広島から鮎川峻が育成型期限付き移籍で加入。前線から守備に走り、攻撃ではスピードに乗った裏抜けが得意でゴールに向かう勢いを出せる。広島では1トップでの起用が多く、シャドーでもプレーしていた。大分でも攻撃的な複数ポジションで得点に絡む仕事を期待されることになる。チームへの合流初日にしてすでに下平隆宏監督は鮎川の清水戦メンバー入りを明言した。
屋敷優成の前十字靭帯損傷も加わり、負傷者はさらに増。伊佐耕平、渡邉新太、長沢駿、野嶽惇也が次々に復帰してきたとはいえ、チーム状況は相変わらず厳しい。サムエルのコンディションがだいぶ上がって、前節の町田戦では本来の彼にだいぶ近づいた感触が得られたことは収穫だ。そうやってコンディションの整った選手をかき集めるようにしながら、チームは戦い方を選んでいくことになる。
ゴールへと向かう勢いを醸し出したい
清水は現在、10勝8分6敗の勝点38で7位。2試合連続で3得点を挙げて連勝中と好調だ。前々節の長崎戦は、相手に流れを持っていかれた時間帯に立て続けに2失点したが、前節は仙台を終始圧倒して完封。前線からの激しいプレッシングで相手に主導権を渡さず、多彩な形から得点を重ねている。
ルヴァンカップ参戦の影響で今節は5連戦の5戦目だが、J1級のタレント揃いのチームは秋葉忠弘監督体制への移行後、本来の地力を発揮するとめざましい回復ぶりを見せて着々と順位を上げてきた。今節も大分のビルドアップに対して積極的な守備を仕掛け、高い攻撃力を見せつけてくるに違いない。
大分としては前節の町田戦もそうだったが、相手のプレッシングを受け、中川寛斗が組み立てに下りなくては上手くボールポゼッションできない状況が生じていた。強豪相手にはそうやって相手の攻撃時間を削る戦い方を選ぶ判断も必要になってくるが、攻撃時になかなか相手に威力を与えることが出来なかったのが前節の大きな課題だった。上夷克典の攻撃参加やサムエルが前線に張る形には可能性が感じられた中で、今節はどのような戦い方が見られるか。タフな昇格争いの中で上位に踏みとどまっていくために、得点して勝利する力が求められる。