3連戦の2戦目はミッドウィークながら13時半キックオフ。真夏日の山形へ
急激な気温上昇が予想される17日。13時30分キックオフの試合はタフなゲームになりそうだ。3連戦の2戦目の敵地戦。次節につなげるためにも、勝点3を持ち帰りたい。
真夏日予報の敵地。消耗戦の可能性も
3連戦の1戦目と3戦目は第15節・熊本戦と第17節・長崎戦。ホーム九州ダービー連戦に挟まれるミッドウィークのアウェイゲームは、第16節・山形戦だ。
小学生から高校生までの学生たちのための『エデュケーショナルデー』と銘打たれ、今節の山形は平日ながら13時30分キックオフ。なんと16日現在で、17日の天童市の最高気温は30℃を超えると予想されており、暑さとも戦うことになる3連戦の2戦目になりそうだ。
デーゲームのため試合後当日中に大分に帰れることはポジティブな要素だが、心身にどれだけのダメージを受けるかは気がかりなところ。少しでもその足取りを軽くするために、是非とも勝点3を持って帰りたい。
前節、累積警告で出場停止だったデルランが、今節は戦列へと戻ってくる。ただ、前節先発した香川勇気や、ここ最近はペレイラとのポジション争いが拮抗している上夷克典も好調で、指揮官も最終ラインの人選には少し悩みそうだ。コミュニケーションや連係面、攻撃クオリティーで強みを見せる香川や上夷を選ぶか、対人守備の強度に長けるデルランやペレイラを選ぶか。3バックの両サイドは戦い方の肝となるだけに、コーチ陣が今節のゲームをどう設計していくかが楽しみだ。
波に乗る糸口を探している山形
ピーター・クラモフスキー監督体制3年目で戦術も浸透し、昇格候補に挙げられていた山形だが、開幕2連勝スタートのあとまさかの5連敗目で第7節・水戸戦後に指揮官が解任され、第8節・大宮戦からは渡邉晋監督が指揮を執っている。新体制も3連敗スタートで、4戦目の第11節・東京V戦には2-1で勝利し連敗を8でストップしたが、その後はまた1勝1分2敗と、なかなか苦しい状況でいまだ20位と燻っている状況だ。
前節は仙台とのみちのくダービーで、先制され85分に追いついたものの90+6分に失点して敗れるという精神的ダメージの生じる試合となっており、今節はそこからのリバウンドを期しているはず。戦術家の渡邉監督らしく細やかに対相手戦術を設定しているようだが、難しい状況でのシーズン途中の就任でもあり、チームとしてのベースが見えづらい試合が続いている。つまり、対戦相手としても準備が難しい。
大分が特徴的な相手に対し策を準備して臨んだ前節の熊本戦は、相手のマンツーマンの守備を剥がす狙いの攻撃が繰り出せず、その次の一手へと切り替えるにも時間を要した。今節も相手の出方を予想しづらい中、戦況を見ながら柔軟に戦う力が試される一戦になりそうだ。
それとは別に、大分アカデミーOBの後藤優介と國分伸太郎との対戦も期待される。勝点は譲れないが、互いに健闘したい。
試合に向けての監督・選手コメント
■下平隆宏監督
熊本戦の振り返りミーティングでは、相手がマンツーマンディフェンスでついてきたときにもビルドアップの原理原則を思い出そうという話をした。ただ、前節はこちらのクオリティーも低く、パスミスが多かった。心理戦の要素も大きいので、個人でもグループでもいいから相手のプレスを外せるところを見せておきたかった。
山形は試合ごとに立ち位置を変えたり守備を変えたりしているように見える。クラモフスキー前監督の積み上げたものをベースにしつつ、WGの位置から速いクロスを入れてくるのは変わっていない。ただ、どう出てくるかがわからないので、相手の出方を見てからこちらが対応できるようにしておかなくてはならないが、連戦なのでコンディションを整えるくらいしか出来ない。
■MF 5 中川寛斗
本来ならば相手が前から来るサッカーのほうが僕らのやりたいサッカーにつながるはず。ただ、前節は僕らの対応力や応用力がなかったために、相手のプレスに苦しむ展開になってしまった。後半は修正して相手陣地で僕らのサッカーをすることが出来たが、本当ならば前半のうちに修正して僕らのサッカーを出来ればいちばんよかった。
相手のスカウトはすごく大事だしリスペクトする部分に対してどう向き合うか対策を練ることも必要なのだが、僕は前節の前半に出た課題や、後半はもっとこういうふうに出来たよねといったことのほうにフォーカスしたほうがいいと思う。山形さんはすごくいいチームだが、今季は失点が多いとか、攻撃のところでコレクティブになったよねとかいろいろある中で、僕らの将来を見据える上では前節のようなサッカーをしていてはダメだし、もっと全員が確固たる自信をつけるために、自分たちのチームの色をもっと濃くすることに徹することが、今節の山形戦にもつながるし、もっと言えば10年後の大分にもつながると思う。
