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今節の見どころ

ホーム7戦連続無敗の大宮を、今季無敗の大分が倒しに行く

 

ここまで2勝3敗の大宮だが、ホームでは2戦2勝。昨季から継続するホーム無敗記録は「7」だ。だが、こちらも今季無敗。徐々にクオリティーを高めようとしている組織的な戦いで、今季5勝目を狙う。

 

安定した守備に攻撃のクオリティーを上乗せしていく

5節を終えて4勝1分と無敗。この好調スタートを支えているのは守備の安定と言える。走力と献身性を兼ね備えた攻撃陣を前線に並べ、ハイプレスから組織的な守備を開始。対人に強く高さのある3バックの安定した跳ね返し力がそれを支える。中盤で頑張るのは高いボール奪取率を誇るダブルボランチ。こちらのハイプレスを受けて長いボールを放り込まれれば素早くプレスバックも出来る。両サイドは個の強度で相手を上回ったりたゆまずスライドしたり出来るスタミナ自慢。前節、終了間際にもったいない失点を喫したのは残念だったが、ここまで2失点は、町田、秋田、東京Vの1失点で並ぶ3チームに次ぐ4位だ。
 
一方の攻撃面は、組織としてのポテンシャルを存分に引き出すべく日々のトレーニングを重ねている段階。今週の公開練習ではプレスを受けながらのビルドアップをアタックにつなげていけるよう浸透させているようだった。
 
ただ、下平隆宏監督の手つきは丁寧で、攻守のバランスの喩えとして「短い毛布」を引き合いに出す。攻撃に意識の軸足を置けば守備に脆さが生じ、守備重視で臨めば攻撃面で迫力を欠くというのがサッカーにありがちな現象。一気に毛布を引き上げたり引き下げたりすることなく、その時点での絶妙な位置を探りながら、戦力個々のスキルアップとコンビネーションの高まりを含む選手層拡大により、徐々に毛布を長くしていく。
 
十分に毛布が長くなるまでに勝点を積むためのオプションも準備。セットプレーでの得点も勝点ゲットにつながっている中で、前節の追加点のような流れからの得点も増やしていきたいところだ。
 

昨季の大分戦を起点にホーム7戦連続無敗の大宮

第5節まではすべて日曜開催だったが、今節は土曜。今季初めて準備期間が1日少なく、週のルーティンもこれまでとは若干、異なっていた。オフ明け初日はグラウンドに霧の立ち込める大雨。2日目からは天候も持ち直し、意欲的なトレーニング風景が見られた。
 
昨年5月に就任して指揮2シーズン目を迎える相馬直樹監督に率いられる大宮は、今季ここまで2勝3敗の勝点6で12位。前節は1-2で栃木に今季初勝利を献上したかたちだが、第4節までは無失点勝ちか無得点負けと明確な結果。しかも昨季J2第36節・大分戦(2△2)で声出し応援が再開されて以来、ホームでは7戦負けなしを継続中だ。今節、大分はその記録をストップできるか。
 
コンパクトな4-4-2の布陣でハードワークして戦う大宮だが、最も警戒したいのは今季新戦力で2得点を挙げているアンジェロッティ。下平監督も「嫌な立ち位置を取ってくる」とその名を挙げた。アンジェロッティをいかにケアしながら攻撃を繰り出していくかが、今節の焦点になってきそうだ。
 

試合に向けての監督・選手コメント

■下平隆宏監督
 
大宮は上手く加減しながらプレスをかけてくる。アンジェロッティは前節の栃木戦でも3バックの相手に対してちょっと嫌な立ち位置を取ってきているなという感じがした。守備のところでは少し工夫しないと簡単にはハマらないかなと考えている。勝利するためには得点すること。いつもジリジリと粘られているイメージがある。
 
■MF 6 弓場将輝
 
体はよく動いているが、得点かアシストをしたいというもどかしさを感じている。でもチームが勝つことがいちばん。いまの得点源はほとんどセットプレーなので、攻撃面はもっと高めていきたい。
 
大宮は昨季戦ったとき、すごくコンパクトで一人一人がハードワークできる選手が多いイメージがある。逆サイドが空く感じがあったので、逆に運んだり素早くテンポよく動かしたりをチームで共有しつつ、たまに同サイドでパワーをかけるなど仕掛けていきたい。

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