今季初の3連勝から狙う4連勝。消化不良だった前回対戦のリベンジを
今季初の3連勝を遂げた前節・仙台戦から中3日、今節はアウェイで残留争い中の大宮との対戦。互いに勝点3を積みたい状況下、強い気持ちで勝利を掴みに行く。
前節までの勢いをさらなる上昇気流へ
第33節・秋田戦、第34節・新潟戦・第35節・仙台戦と、いずれも1-0で勝利して今季初の3連勝。それぞれに異なるメンバーで、それぞれに異なる収穫と課題が出たが、チームの底上げと戦術浸透の手応えが感じられる流れが生まれている。
開幕と同時に11連戦、9連戦、7連戦と異例の過密日程を過ごした今季だが、今回の3連戦は、今後、コロナ禍などでのアクシデントさえなければ今季最後の連戦だ。前節・仙台戦後の記者会見で下平隆宏監督は「おそらくまた怪我人や体調不良が出ていると思うので、またフレッシュなメンバーを使うことになるかもしれない」と戦力の入れ替えを示唆。前節のホーム戦から中3日、また次節のアウェイ戦まで中3日という日程を考えれば、それも不可避だと思われる。
同時に「いまチームとして勢いが出ており、誰が出ても活躍できるような雰囲気がチームの中に充満している」と指揮官。複数の選手が離脱したり復帰したりを繰り返す中でポジション争いの意識が高まったとともに、指揮官が求め続けた一体感と献身性がチームコンディションを上向けているように見える。
噛み合えば強さ全開となる大宮
そして、ここ4試合は途中出場の金崎夢生。苦しい時間帯にピッチに入り、その状況ごとに勝利のために必要なプレーや駆け引きをして、ゲーム終盤をしっかりと締めていた。過去には粘りきれずに勝点を取りこぼした試合も多かったが、金崎のプレーに牽引されるように、チーム全体の勝利への執着心が高まっているようだ。
今節の相手・大宮との前回対戦は、ほとんどの時間帯で主導権を握り相手をシュート2本に抑えながら、勝点1を得るに終わった第14節。16分にCKからエドゥアルド・ネットが先制点を上げながら、33分に軽い守備のミスから追い付かれると、その後はゴール前を固める相手を攻めに攻めながらこじ開けられなかった。
そのリベンジを誓ってアウェイへと乗り込む今節だが、大宮のほうも第19節から指揮を執る相馬直樹監督の下、J2残留を目指してテンションを高めている。相馬監督体制になって以降、戦績は4勝5分7敗だが、第30節の横浜FC戦と第31節の仙台戦をいずれも3-2、前節の甲府戦を3-0で勝利しており、噛み合えば強さを発揮するチームになりつつある。前節の甲府戦では大分との前回対戦でもゴールを決めた富山貴光が2得点しており、いいイメージに勢いも加えて警戒すべき存在となっている。
そして今節のNACK5スタジアム大宮は、今季初の声出し応援適用試合。アウェイ感増し増しな雰囲気に負けず、こちらも一戦必勝の切実さをもって、シンプルに勝利を目指すのみだ。