イレギュラーな3連戦の3戦目。タフなアウェイ連戦も狙うは勝利のみ
リスケジュールされたJ2第28節A水戸戦から中4日。長距離移動のアウェイ連戦を含む3連戦のラストは、無得点2失点で敗れた水戸戦の悔しさを払拭するためにも勝利を掴みたい。
長距離移動とコロナ禍の影響はいかに
J2第32節の岩手戦は、ホームで3-0勝利。13シーズンぶりに戻ってきた金崎夢生の先発出場も花を添えた。ただ、コロナ禍の影響で試合当日に中止となった第28節・水戸戦が8月23日にリスケジュールされ、大分にとっては岩手戦から中2日でアウェイ水戸戦、さらに中4日という中途半端な準備期間で第33節のアウェイ秋田戦という、実に不利な日程となった。
負傷者が出ている他、今週に入ってからコロナ感染者も複数名確認され、一度は回復した選手層がまたもじわりと蝕まれている。さらに今節はペレイラが累積警告で出場停止だ。岩手戦の昭和電工ドーム大分はサウナ状態で、水戸戦のケーズデンキスタジアムも息苦しいまでの高温多湿だった。岩手戦と水戸戦では5人の先発メンバーを入れ替えたが、選手たちのダメージの度合いは気になるところ。コンディションの良好な選手を組み合わせてのゲームプランニングは、相変わらず難しそうだ。
水戸戦の立ち上がりは攻守に組織的にアグレッシブな戦いが出来ていた。水戸のプレッシングをかわすための策も奏功し、個々の特長も生きて可能性が感じられたが、そこで得点できずにいるうちに相手にリードを許し、その後は難しくなってしまった。選手たちも積み上げの手応えは口にしており、メンバーや戦法が変化しながらもチームの成熟は感じられる。それを生かしつつ、今節は両ゴール前の冴えた仕事に期待したい。
徹底した“超秋田一体”に立ち向かえ
一方の秋田のほうもコロナ感染者が続出。一時は多発状態で吉田謙監督も罹患し、第31節・岩手戦(1○0)と第32節・栃木戦(0●3)は臼井弘貴ヘッドコーチが指揮を執った。DAZNインタビューでの臼井ヘッドコーチは吉田監督の独特の喋り方までしっかり踏襲している雰囲気があり、その徹底ぶりは面白かったが、今節はそろそろ吉田監督が復帰してくると思われる。前節の敗戦からのリバウンドに吉田監督復活ブーストが加わると、水戸戦に続き相手が勢いづいた状態での対戦となるので、こちらも負けずに戦いたい。
選手については離脱者の関係でメンバーが読みづらい。8月25日には、2014年に大分でプレーした増田繁人が両足関節変形性足関節症手術からの長期リハビリを終え、ついに全体練習に合流したようだが、さすがにいきなりの出場はまだ難しいか。
ゴール前をガチガチに固めつつロングボールを屈強な攻撃陣へと供給し続ける秋田のスタイルは非常に厄介で、7連戦の4戦目だった第18節の対戦でも、相手の強引にまでも放つシュートにヒヤリとさせられる場面が続いた。そんな秋田の攻撃に対応するために重心が低くなった状態からボールを運んで攻めても、相手も人数をかけて潰しに来る。前半終了間際にCKのこぼれ球から井上健太のJ2初ゴールで先制したが、後半にクロスから失点。1-1という結果に終わった。
ただ、当時とはフォーメーションを変え成熟度も高めたチームは、前回対戦の轍を踏むことなく戦う術を持っているはず。日程の厳しさは同じだが、賢さと粘り強さを発揮して、白星を掴み取りたい。