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今節の見どころ

9連戦ラストは東北アウェイ。5連戦を4連勝中の山形に挑む

 

11連戦に続く9連戦もようやく今節でラスト。遠くアウェイの地へと乗り込んで挑む相手は、5連戦の4戦目までを4連勝中と好調の山形だ。

 

9連戦の9戦目は中3日での敵地戦

3-0で快勝した前々節・千葉戦の流れを継続するかたちで、先発1人を入れ替えたのみで臨んだ前節の大宮戦は1-1のドロー。大半の時間を押し込んで進めながら、アウェイ連戦で割り切って勝点1を狙う相手を最後で崩しきれず、取りこぼした感の強い結果に終わった。
 
何人かのメンバーには連戦による疲労も見えた中で、前節から中3日の今節はアウェイ戦。山形という遠隔地への移動もあり、編成がどうなるかが注目される。
 
ここ数試合で課題となっているのはフィニッシュの質だ。組み立ては出来ているが、アタッキングサードでは呉屋大翔の個人技や長沢駿の一発頼みになりがちで、守備を固めた相手を効果的に崩すには至っていない。より余裕を持たせて彼らにフィニッシュを迎えさせるためにも、最後の局面やそのひとつ手前に絡む動きを増やしたいところ。攻撃陣に負傷離脱者が多く、パワーやバリエーション不足も否めないが、そういう状況だからこそ、若手の成長に期待したい。もちろん守備陣の底上げも急務だ。
 

前節の劇的勝利から5連勝を狙う山形

3月は3分2敗と苦しんだ山形だが、4月以降は調子を上げ、特に第11節からの5連戦は、大宮、徳島、長崎、栃木を下して4戦目まで4連勝と勢いに乗っている。
 
前節のアウェイ栃木戦はアグレッシブな相手としのぎ合いながら、劇的な展開で勝利をもぎ取った。1-1で迎えた後半アディショナルタイムもスコアは動かず、そのまま終わるかに思われた90+3分、カウンターで相手GKのファウルを誘って一発退場に追い込むと、すでに交代枠を使い切っていた栃木はFW宮崎鴻がグローブを嵌めることに。それでも栃木としては残りわずかな時間を乗り切ればよかったのだが、90+6分、ゴール前の競り合いからチアゴ・アウベスのシュートが決まり、土壇場で山形が勝点3を奪うことになった。
 
直近4戦で失点1という守備の堅さに加え、攻撃のしなやかさも持ち合わせる。昨夏には下平監督も勉強しに行った横浜FMの系譜を汲むピーター・クラモフスキー監督が浸透させたスタイルとのマッチアップは、立ち位置を駆け引きし合う緊迫した展開を呼びそうだ。大分の生え抜き・國分伸太郎は右SHで出場を重ねており、セットプレーのキッカーとしても貢献している。相手のリズムにのまれず、こちらの意図したペースに持ち込めるか。
 
混戦をきわめるJ2の、現在5位につける相手との勝点差は2。タフな夏場に向けて上位に食い込むべく、貪欲に結果を求めたい。