白星スタートの9連戦、2戦目はルヴァンカップ。前指揮官率いる強豪を倒せ
前節・C大阪戦で大敗した記憶を払拭したいルヴァンカップ。連戦の切れ目に精度を高めたチームの姿を、リーグ戦に続きカップ戦でも、見せてもらいたい。
ターンオーバーが見込まれる中2日でのアウェイ連戦
11連戦を終え1週間のブランクを経て、10日開催のJ2第9節からはじまった9連戦。チームはその1戦目を“降格組・連戦仲間”の徳島と戦い、幸先のいいスタートを切った。2戦目はルヴァンカップ・グループステージ第4節。第2節にホームで戦い2-2で引き分けた、片野坂知宏前監督率いるG大阪とのアウェイでの対戦だ。
大分にとってはこの試合とJ2第10節・岩手戦が中2日でのアウェイ連戦。戦力のターンオーバーは見込まれるものの、2戦ともに帯同するメンバーと下平隆宏監督以下スタッフは、移動も含めタイトなスケジュールを強いられることになる。負傷者も出ているが復帰してコンディションを上げている選手もいて、指揮官たちのマネジメント力も問われる状況だ。就任後いきなり最初から11連戦というイレギュラーな日程をこなした下平監督は、その間に選手個々の耐久性や回復力を確認できたようで、今後の連戦にも生かせると話していた。
連戦の切れ目のトレーニングでは、11連戦中に本格的に着手できずにいた守備戦術を整理。守備ブロックに綻びを作らないようにすること、背後を狙って出てくるボールへの対応や布陣をコンパクトに保つためのラインコントロールなどを徹底した。それがJ2第9節・徳島戦で機能し、今季初のクリーンシートを達成。前半は守備面での課題が攻撃面の課題をも誘発する形になっていたことを受け、後半には守備の課題修正と攻守のバランスも調整した。
G大阪は5連戦の4戦目。どのタレントが出てくるか
今節は戦力を入れ替えると見られる中、異なるメンバーでも安定感をもって守備が出来るかが見どころのひとつ。ルヴァンカップ前節のC大阪戦では、戦術の落とし込みを終えていないエドゥアルド・ネットとサムエルを途中投入した影響もあって1-6と大敗してしまったが、今節は好ゲームで前節の記憶を払拭したいところだ。
対するG大阪も、第3節は鹿島と対戦して1-4の黒星。開始早々に先制し、鹿島の高い攻撃力の前に5枚のブロックを構えながらバランスよく戦おうとしたが、相手に上回られ、後半に4失点しての結果となった。
グループステージ1巡目を終えた現時点でのAグループの順位は、3戦全勝のC大阪が1位。大分に2-2で引き分けG大阪に勝利した鹿島が2位。大分はG大阪戦と鹿島戦で勝点1ずつを積んで3位につけ、大分戦での勝点1のみのG大阪が4位に沈んでいる。これが残り3戦でどう動くか。
G大阪にとって今節は5連戦の4戦目。ホームで名古屋に勝利しアウェイで京都・清水とそれぞれ1-1で引き分けというリーグ3戦からのルヴァンカップだ。どのメンバーが起用されてもタレント揃いのJ1の強豪。そんな相手を前に、力負けの様相を呈することは避けたい。9連戦の残り7戦に弾みのつく戦いが待たれる。