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今節の見どころ

相手は新指揮官の初陣。J1強豪との真っ向勝負でリーグ戦につながる収穫を

 

タフな11連戦のちょうど中間地点の6戦目はルヴァンカップ。ホームに迎えるのはチームに合流3日目の新指揮官が初めてテクニカルエリアに立つ鹿島だ。今季はスタートから好調な強豪相手に、リーグ戦につながる収穫を得たい。

 

見込まれるターンオーバー。出場選手はアピールを

11連戦のちょうど真ん中の6戦目、中でも特に過酷な、中2日ずつでの4連戦もこれがラスト。次々にやってくる目の前の試合に向けてコンディションを回復しながら戦術的準備を施す繰り返しで、シーズンがハイペースで進む中、今季はいまだ勝利がない。実戦を重ねながら選手たちは今季からチャレンジしている4-3-3システムでの細部の調整を進めているが、さすがに疲労も蓄積しているはずだ。ルヴァンカップではメンバーを大幅にターンオーバーすることが予想される。
 
今節は新型コロナウイルス禍により開催が延期になっていたグループステージ第1節。先に行われた第2節のG大阪戦は今季初のホームゲームだったが、リーグ戦からメンバーを入れ替え、勝点1を掴んだ。公式戦デビューとなった19歳の守護神・西川幸之介や、九州大学リーグ2年連続得点王の肩書を背負って今季新卒として加入した宇津元伸弥ら若手をはじめ、香川勇気や梅崎司ら経験豊富なメンバーも躍動。新戦術でのチームの底上げも進んだ。
 
今節も、出場機会に飢えている選手たちのアピールの絶好機となることだろう。リーグ戦で消化不良気味のゲームが続いていることもあり、チーム自身が爽快感を切望している現在、のびやかにポテンシャルの最大値を発揮してもらいたいところだ。
 

圧倒的な戦力を誇る鹿島は新監督の初陣

鹿島はレネ・ヴァイラー新監督が13日にチームに合流し、当初は19日のリーグ湘南戦から指揮を執るとされていたのだが、予定を早めて岩政大樹コーチから引き継ぎ、この大分戦を初陣とすることが急遽発表された。
 
ここ数年、J1リーグ戦でもスロースターターのイメージが根付きつつあった鹿島だが、今季は3勝1敗と快調なスタート。シント=トロイデンから帰ってきた鈴木優磨をはじめ、上田綺世や荒木遼太郎、土居聖真ら豪華攻撃陣が圧倒的な強さを見せている。ルヴァンカップグループステージ第2節では一部メンバーを入れ替えていたが、新指揮官のチョイスはいかに。いずれにしてもJ1で躍動する華々しいプレーヤーがピッチに並ぶことになるだろう。
 
第2節はC大阪に0-1で敗戦していることもあり、今節はなんとしても勝点を奪うつもりで乗り込んでくるはず。大分にとって鹿島は昨季J1第36節、カシマスタジアムでJ2降格が決まった試合の相手。圧倒的な地力の差を見せつけられながら、どうにか無失点でしのいだが、好機を築くことはほとんど出来なかった。そんな鹿島の強さを肌で知っているチームが、J2で仕切り直しを誓った今季、新たな気持ちで強豪と対峙する。リーグ戦へもいい風を送れるよう、全力をぶつけ、会心のゲームを披露したい。