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今節の見どころ

5連戦の2戦目はリーグ戦から中2日での天皇杯。J2群馬との対峙

 

天皇杯ラウンド16の相手はJ2群馬だ。群馬で先週、7名の新型コロナウイルス陽性判定者が出たことで直前まで開催が危ぶまれたが、予定どおり行われることとなった。互いに総力戦となる一戦、J1チームの意地を見せて勝ち上がりたい。

 

新戦力4人を欠いての5連戦2戦目

過密日程のリーグ戦の間に挟まれた、天皇杯ラウンド16・群馬戦。ニッパツ三ツ沢球技場で行われたJ1第24節・横浜FM戦から中2日、チームはそのまま移動して、正田醤油スタジアムへと向かう。
 
天皇杯3回戦・福井戦もJ1第21節・清水戦から中2日でのアウェイ連戦で、その後にまた中2日でホームゲームが控えている点は共通している。清水から福井への移動に比べれば横浜から群馬のほうが身体的負担は幾分軽そうだが、福井戦後は中2日のホーム浦和戦を終えると中断期間だったのとは違い、今回は群馬戦のあとにリーグ3連戦が待っているのが非常に厳しい。
 
新加入の呉屋大翔、梅崎司、野嶽惇也、増山朝陽はそれぞれ前所属チームで天皇杯に出場しており、大会規定上、メンバー入り出来ないことになっている。タフな5連戦中に4人の戦力を欠くことになり、さらにその後にリーグ連戦があることも踏まえて、チームマネジメントは難しい状況だった。
 
そこに加えてコロナ禍の影響。先週、7名の新型コロナウイルス陽性判定者が出た群馬は13日、濃厚接触者特定のため15日まで活動中止に。14日に予定されていたJ2第25節・栃木戦も延期となった。天皇杯が予定どおり開催されることが決まったのは試合前々日の16日。当事者の群馬はもちろん、対戦相手である大分も、落ち着かずに開催可否の決断を待つ難しさを抱えた。
 

久藤監督新体制では無敗の群馬

群馬は2回戦で水戸に3-0と完勝し、3回戦はFC東京を下した順天堂大に2点先行されながら後半終了間際に追いついて延長戦に持ち込むと、3-2で逆転して勝ち上がった。
 
リーグ戦のほうは現在、J2の18位。第21節・千葉戦後に奥野僚右前監督を解任し、久藤清一ヘッドコーチが監督に内部昇格。天皇杯3回戦・順天堂大戦が初采配だった。監督交代後はリーグ戦も1勝2分で負けなしとなっている。
 
群馬もコロナウイルス陽性判定者を欠き、大分も残留をかけたリーグ戦との連戦の中で結果を出さねばならない状況。互いにメンバーを読みづらい。これまでもターンオーバーして戦ってきた大分は今回もメンバーを入れ替えると思われるが、黒﨑隼人、高山薫、福森健太、髙澤優也が移籍して、選手層は薄い。屋敷優成以外の2種登録選手も起用することになるかもしれない。
 
両軍ともに決して良好とは言えない状況での、一発勝負。次なる高みを目指し、殺伐としたゲームが繰り広げられそうだ。