“Wウェリントン”が合流した湘南との敵地戦。今季初の連勝を目指す
前節の清水戦に1-0で勝利し、リーグ戦連敗を「7」で止めたチーム。ミッドウィークに開催されたルヴァンカップ第5節・徳島戦は1-1で引き分け、公式戦は3戦負けなし。今節のアウェイ湘南戦で、今季初の連勝を狙う。
意思疎通の深化が上昇気流を巻き起こしつつある
長沢駿や高山薫、渡邉新太が怪我から復帰した他、ルヴァンカップ第5節・徳島戦ではエンリケ・トレヴィザンが加入後初先発でフル出場。合流して間もないペレイラと特別指定選手の宇津元伸弥も途中出場を果たした。新型コロナウイルス感染者1名と濃厚接触者2名を欠き、他に負傷者も出ている中で、戦力の底上げが進んでいることは心強い要素だ。
前々節の浦和戦で2得点、前節の清水戦で1得点と好調なのは町田也真人。ルヴァンカップ徳島戦では待望の髙澤優也の今季初ゴールも生まれた。清水戦では長沢も町田の得点につながる決定機を迎えており、7連敗の途中までの、なかなかボールを握れなかった状態からは見違えるように、主導権を握る展開をものにしている。
チームの調子が上向いてきた要因について、選手たちは口々に「行くところと行かないところが明確になった」と意思疎通の深化を挙げる。片野坂知宏監督はダブルボランチと2シャドーが行う試合の流れを読みながらの舵取りに言及した。連戦の中でこのメンバーの組み合わせが替わっても同じように機能するようになれば、シーズンを通してより安定した戦いを維持できるだろう。
あとは90分間パワーを維持して戦いきることと、決定機を仕留めきること。これが揃えば勝点3を積むことが出来る。
“Wウェリントン”が合流した湘南
今節はアウェイ湘南戦。今年2月から「レモンガススタジアム平塚」と呼称を変えた平塚競技場に乗り込む。湘南は現在、12試合を消化して2勝6分4敗の勝点12で15位。勝利したのは第4節の仙台戦と第9節の広島戦のみだが、第6節以降は7戦無敗で粘り強く勝点1を積み上げている。
昨季は順位も低迷して苦しんだが、今季は昨季から継続する3-5-2システムで浮嶋敏監督の浸透させたスタイルを体現。アグレッシブな“湘南スタイル”を受け継ぎながら新たなサッカーを築いた。
得点力不足が課題となってきたが、コロナ禍のため合流が遅れていたウェリントンとウェリントン・ジュニオールの“ダブル・ウェリントン”が戦列に加わり、大きく改善されそうな匂いが濃厚だ。前節はやはり前線に高さと強さのある外国籍選手を並べ攻撃的スタイルを貫く札幌と攻め合いながら、スコアレスドロー。ただ、第2節・柏戦で負傷した中村駿が復帰してアンカーでフル出場、タリクも戦線復帰し惜しい決定機もあった。ウェリントン・ジュニオールもルヴァンカップ第5節の横浜FC戦でデビューを果たし、他クラブ同様、戦力が整ってきているように見える。
パワフルな前線をどう抑えるか。エンリケのリーグ戦初先発はあるか。最悪勝点1でも積んで、前節勝利の流れを切らさずに行きたい。