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今節の見どころ

突破口を見つけることが出来るか。あのハイプレスにもう一度果敢に挑みたい

 

J1第10節から中3日、そして第11節を中3日で迎えるミッドウィークのYBCルヴァンカップ。Bグループ首位のFC東京は、もう一度自分たちのコンセプトにチャレンジするには格好の相手だ。

 

前回対戦の感触を思い出したい

悪い流れをなかなか断ち切れないまま、リーグ戦は6連敗中。今季仕様にアップデートしたチームスタイルをいまだに体現できていない印象だ。一戦ごとの狙いは明確であるにもかかわらず、結果が出ていないせいかリスクを避けがちで、戦い方全体に勢いを感じられなくなっている。
 
昨季までとは主力が大幅に入れ替わった中で、何を残し、何を刷新するのか。それを再確認し、今季の戦力でもう一度チャレンジすることで悪い流れを断ち切り、浮上のきっかけをつかみたい。片野坂監督もJ1第10節・柏戦後に「今後われわれがどういうふうに戦っていくかというところで、次がすごく大事になると考えている」と話していた。
 
FC東京との前回対戦は、連敗が始まる直前のJ1第4節。結果は1-1での引き分けだったが、今季のチームでやろうとしていることが見えた試合だった。相手は中3日での連戦、こちらは第3節のG大阪戦が中止となったため十分な準備期間を得たというアドバンテージもあったが、果敢な攻撃と粘り強い守備を発揮できていた。
 

苦境に風穴を開ける内容にも期待

堅守速攻のFC東京は、スタイル体現の上で本来、大分にとっては噛み合わせのいいカード。ハイプレスを引きつけ、その背後を使ってボールを前に運んでいきやすい相性だ。第4節の対戦でも立ち上がりから好機を築き、最後はFC東京アカデミー育ちの福森健太がシュートを放った。
 
ただ、FC東京のハイプレスとショートカウンターは「リーグ屈指」(片野坂監督)。外国籍選手を含めスピードと迫力にあふれる面々が怒涛のように押し寄せて、ボールホルダーにとっての威圧感は半端ないだろう。ビビらず落ち着いてボールを持ち、しっかりポジションを取って前へと運んでいけるか。前回対戦ではセカンドボール対応で後手を踏み、徐々にラインが押し下げられた。
 
そんなFC東京も現在、リーグ戦2連敗中。ルヴァンカップBグループではここまで2勝で首位に立っている。大分は得失点差1の遅れを取りつつ神戸と2位に並ぶ。予選突破ラインに食い下がっていきたい。
 
結果ももちろんだが、苦境に風穴を開ける内容も切望するところ。突破口を見つけ、停滞を抜け出す収穫の多い一戦に出来るか。