今季最後のアウェイ戦。互いのスタイルをぶつけ合う中で勝利を手に出来るか
30日に開催される明治安田J1第33節A仙台戦。大分にとっては今季最後のアウェイ戦となる。仙台としてはホーム最終戦を勝利で飾りたい一戦だ。
仙台にとってはホーム最終戦
今季は開幕から5戦勝ちなしと苦しいスタートを切った仙台。ルヴァンカップとの連戦ながら6月の4戦は全勝と持ち直したが、その後はふたたびなかなか勝てない状況が続いた。それでも粘り強く勝点を積み重ね、現在は11勝5分16敗で11位。今節勝利すれば自力でJ1残留を確定させることが出来る。仙台にとってはホーム最終戦でもあり、なんとしても勝って締めくくりたい状況だ。
前節のG大阪戦でボランチの松下佳貴が右足関節外側靭帯を損傷して長期離脱となったため、今節の選手起用が気になるところ。
カップ戦も合わせて、シーズン序盤は3-4-2-1、その後3-5-2、4-4-2、4-2-3-1、4-1-4-1と複数のシステムを変遷したり使い分けたりしながら戦ってきたが、夏以降は4-4-2をベースとしている。だが、松下の離脱に加え、第23節H川崎F戦は3-5-2、第30節のA神戸戦は3-4-2-1でスタートしており、今節も4-4-2で来るとは限らない。相手の出方を見ながらの対応が求められる。
三竿不在の穴をどう埋めるか
一方、こちらも左CBの三竿雄斗が累積警告により出場停止だ。代わりに誰を入れるかの選択肢は複数あるが、左利きのCBは他にいないため、特に同じ左利きのGK高木駿を絡めたビルドアップはいつもとは異なる様相を呈しそうだ。ボランチやWBの組み合わせ選びにまで影響してくる可能性もある。
仙台は特徴的な攻撃陣が多彩で、前線から守備をするときは、その圧も高い。ビルドアップでもたついたり不用意にロストしたりすると一気にショートカウンターにさらされることになるので、気をつけなくてはならない。
とは言っても、大分としては失うものはないので、思い切って戦術を体現しつつ「勝点50、一桁順位フィニッシュ」の目標へと邁進したい。
30日の仙台は冷え込むとの予報。コンディション管理に留意し、いい状態で試合を運びたい。
練習後の監督・選手コメント
■片野坂知宏監督
仙台にとってはホーム最終戦で、われわれに対して勝点3を取りにくるだろう。今季はいろいろなシステムにトライしながらやってきているので、今節もどういう形で入ってくるか、どういうメンバーで来るか。どういうプレッシャーをかけ、どういう守り方をしてくるか。こちらに対して準備してくると思うので、状況判断して戦えるようにしておきたい。
(三竿が出場停止だが)どういうメンバーで行くかを試合直前までスタッフと話し合って決めたい。(三竿)雄斗は左利きで特徴があり、他に左利きのCBはいないので、同じプレーはおそらく出来ない。そういう中でもチームでやろうとしていることをしっかりとやれて、周囲もそのサポートが出来るような形を準備したい。
■MF 7 松本怜
前節の清水戦はチャレンジして上手くいった部分もあったが、フィニッシュの精度、得点後のチャレンジが少なくなったことなど課題が見えた部分もあった。残り2試合はチームがひとつでも上の順位に行けるよう、2連勝したい。オルンガくらい行く気持ちはあるので8アシストくらい行きたい(笑)。
今季の大分は開幕前に下位予想され、降格圏に予想している人も多かった。それでも自分たちで目標を持って積み上げてきた結果、一桁順位がつかみとれそうなところまで来ている。みんなの期待をいい意味で裏切れた。J3時代からカタさんのサッカーをずっとブレさせずにやってきていることがこの結果につながっている。ブレたら選手も何をやっていいのかわからなくなってしまう。ブレさせないながら成長させているのが大きい。
■MF 14 小塚和季
今季はチームとしては残留できて非常によかったが、個人としてはここまで物足りないシーズンだった。得点やアシストといった結果の部分で数字を残せていない。個人の精度もそうだが、チームとしてももう少しボールを触りたかった。連係ももっとよくしたい。
今季残り2試合では、個人としてはプレーの精度を高め、チームとしては体を張った守備から前線3枚で点を取るところを追求していきたい。攻撃時には相手の嫌がるポジションを取ることを意識しながら、上手く相手DFの間を取って、後方からのビルドアップを助けたい。