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今節の見どころ

新体制初勝利を狙う最下位・磐田の本気に気圧されず、公式戦3連勝へ

 

前節の湘南戦に続き、明治安田J1第27節H磐田戦も大分市営陸上競技場開催となる。最下位に沈む相手は残留を目指し、新体制初勝利を懸けて必死で乗り込んでくるはずだ。

 

リーグ戦連勝、公式戦3連勝で波に乗りたい

 
芝の養生の関係で、先週から今週にかけてもトレーニング会場は転々。21日のトレーニングマッチ・北九州戦と24日のトレーニングは「サン・スポーツランドみえ」で行われ、いつものサポーターたちに混じって地元・三重町の人たちも練習見学に訪れた。
 
移動や慣れない施設使用により選手やチームスタッフには負担が強いられた部分もあったと思うが、前節・湘南戦で4試合ぶりの得点を挙げ7試合ぶりに勝利し、そこから中3日で戦った天皇杯ラウンド16・広島戦もPK戦までもつれ込みながら粘り強く勝ち抜けたチームは、明るく充実した表情を見せる。
 
天皇杯後、10日間の準備期間があったため、今週のトレーニングではいつもより早い段階から戦術的要素の濃いゲームが行われた。直近の公式戦4試合はミラーゲームの相手が続いていたが、今節の相手・磐田は4バックシステムで来ることが予想されるため、あらためてポジショニングなどを確認した模様だ。25日のトレーニング後には、非公開で行われた紅白戦について、選手同士で意見交換する姿も見られた。
 

新体制下未勝利だがタレント揃いの磐田

 
最下位に沈む磐田は8月19日、今季3人目となるフェルナンド・フベロ監督を新たに招いた。それからリーグ戦3試合、天皇杯1試合。リーグ戦では無得点でいずれも2失点ずつの3連敗。天皇杯ラウンド16・清水戦では松本昌也がゴールへの執着心をあらわに新体制後初得点を挙げたが、PK戦で破れて敗退し、フベロ監督体制での白星はまだない。今節は昇格組の大分を相手に、初勝点・初勝利を目指して死に物狂いで戦ってくるはずだ。
 
8月13日に全治6週間の左腓腹筋肉離れを負ったDFリーダー・大井健太郎が、そろそろ復帰してくる見通し。第26節の川崎F戦と天皇杯・清水戦にはファビオではなく藤田義明がCBで出場していたが、最終ラインのメンバーが気になるところ。大分にとっては2008年ナビスコ杯優勝メンバーの一人でもあり、大分的元祖ポリバレントの藤田との対戦も、楽しみのひとつではある。
 
フベロ監督体制でのシステムは4-4-2か4-2-3-1。中盤から前の戦力をいろいろと試しながら戦っている。いまは結果が出ていないとはいえ、タレント揃いなので、ひとつハマればぐっと上向きそうだ。7月に加入したルキアンも徐々にフィットしつつあり、アダイウトンや川又堅碁、大久保嘉人らと迫力あるプレーを見せている。中盤にもムサエフ、上原力也、田口泰士らハイポテンシャルなメンツが並び、さらに今夏は今野泰幸も加わった。
 
そして、2015年、2016年と大分でもそうだったように、苦しいチームを助けるために底抜けの力を発揮する松本昌也が、天皇杯で結果を出し、今節からリーグ戦にも絡んでくる可能性が高い。古巣への思いも並大抵のものではなさそうだ。市陸開催なのが少し残念だが、頑張る姿を目に焼きつけたい。
 
とは言っても、こちらもJ1残留という目標を達成するためには落とせない試合。個の能力の高い相手に対し、万全の準備を施して勝ちに行く。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
磐田は新体制になってからもなかなか勝てず結果が出ていなくて、悔しく残念な思いでやっていると思うが、個の能力は高いし、やっているサッカーの狙いも悪くない。結果が出ていないのが不思議なくらい。タレントがいるし、新しい監督の戦術を理解しながらやっているので簡単に勝てる相手ではないし、難しいゲームになると思う。
 
ここで勝点1以上取れば勝点40は達成できるが、それで残留が決まるわけではないので、ひとつずつ目の前の試合で勝点を積み上げたい。ホームなので、市陸だろうがドームだろうが、たくさんのお客さんに来ていただける中で、喜んでもらえるサッカーをすることが大事だと思っている。
 
■FW 27 三平和司
 
J1残留という目標に向けて次の磐田戦に勝てれば大きく前進する。前節の湘南戦もそうだったが、差を詰められるか離せるかというところ。ここでしっかり勝てばJ1残留という目標も達成できると思う。先のことよりも目の前の一戦に集中していく。
 
相手は多分4バックで来ると思うのでミスマッチが生じる。どれだけうちのサッカーが出来るか。シャドーの位置次第で守備をハメられるかこちらがボールを持てるかという展開の分かれ目になる。いいポジションを取って他の選手にプレッシャーが行かないようにしながら、自分も相手のイヤなところに入っていきたい。ある程度は我慢の時間帯もあると思うが、集中を切らさずに、逆に相手の集中が切れたときにこちらが得点できるようにしたい。
 
■FW 9 後藤優介
 
相手が嫌なところに立つなどしながら自分たちのやり方をどれだけ出せるかがカギになる。今日のトレーニングではそういうところも確認できた。磐田は勢いがあり、結果は出ていなくてもいい選手が多いので、自分たちからプレスに行くなどしていかなくてはならない。
 
ルキアン選手は前を向いて嫌なプレーをする。磐田は球際のところなど激しく来るので、そういうところで負けるとルキアン選手にボールが渡ってしまう。僕たち前線の選手が簡単に前に入れさせないことが必要だし、切り替えのときプレスをかけて相手にロストさせたい。いい形で渡さないよう、また攻撃を遅らせたりもできれば、自分たちのペースに持ち込めると思う。
 
(松本昌也について)すごく頑張っている。(天皇杯で新体制初得点という)結果を出したのも昌也が頑張っているから。移籍1年目は苦しかったと思うが、いまは昌也も試合に出られているので、自分もすごくうれしい。あまり連絡は取り合わないが、自分も昌也を意識して出来ることもある仲間。
 

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