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今節の見どころ

前回対戦から2ヶ月。チームの成長を示したい、Jリーグ王者との対戦

 

Jリーグワールドチャレンジ2019・川崎F対チェルシー開催の影響で、チームは明治安田J1第20節A川崎F戦に向けて2週間の準備期間を得た。

 

2週間の準備期間で入念に調整

 
Jリーグワールドチャレンジ2019による中断期間を迎え、20日は福岡大とのトレーニングマッチ45分×3本でコンディションを調整したチーム。先週は台風5号の影響で断続的な豪雨に見舞われたが、片野坂知宏監督によると準備は順調な模様だ。別メニュー調整中だったメンバーも徐々にコンディションを上げ、新戦力・田中達也のフィットも進んでいる。
 
前節の札幌戦では、相手の出方を見極めた前半の途中から立ち位置を変え、これまでとは異なるやり方で主導権を握り返した。「立ち位置は変わってもベースは変わらず、やるべきことはそれほど変わらない。選択肢をより多く持って自分のプレーの幅が広がる感じ」と、松本怜は受け止めている。判断の幅が広がったぶん、個人の状況判断もチーム全体での意思統一も難易度が高まった印象だが、小塚和季は「特に難しくは感じない」と前向きだ。
 

主導権をめぐる熱い戦いが期待される

 
前節のミラーゲームで違う形を見せたように、今節、4バックの川崎Fに対しても新たな形が見られるのかどうか。グラウンドで地道に続けられるポゼッション練習からは、その狙いの片鱗も見て取れた。
 
前回対戦ではポゼッションすることで相手の攻撃時間を削りつつ、ゴール前までボールを運ぶことは出来ていた。ジェジエウらに阻まれてネットを揺らせず、逆に一瞬の守備のほころびを突かれて0-1で敗れたが、逆にある程度の手応えも感じられた。
 
今節も前回対戦と同様、保持率を高く保ちたい。その上で勝点をつかむために、指揮官は「質や狙いを強化した。チャンスの回数を出来るだけ多くしたい」と万全を期す。
 
ただ、川崎Fもチェルシーとの対戦から刺激を受け、さらにポゼッション志向を高めているようだ。主導権をめぐる熱い戦いが、好ゲームになることを期待したい。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
川崎Fは誰が出てもチーム力が下がらず、王者で強い。上手いだけでなく一人ひとりが守備もサボらず隙がない、トップレベルのチーム。チェルシーとの試合後も影響はないと思う。チェルシーもプレシーズンで準備期間だし、それに勝った負けたで一喜一憂するようなチームではない。チェルシー戦はチェルシー戦、リーグ戦はリーグ戦で切り替えて準備してくるだろう。だからこそリーグ連覇もする。さすが王者だと思う。
 
アウェイで厳しい試合になると思うが、ホームでの前回対戦でなかなかチャンスを作れなかったので、まずはチャンスを作れるようにしたいし、ホームで勝点を落としているぶん、アウェイでは勝点を取りたい。ただ、みんなが合わせてやらなくては勝点はなかなか取れない。
 
全体のバランスを含めた中での動きとポジショニングが大事。川崎Fが上手いのはわかっていても、見ているだけではボールは取れないのでチャレンジしなくてはならない。われわれも決してボールを持てないチームではないので、相手よりもボールを持つ時間を増やせば相手の攻撃機会を減らすことができる。そこも勇気をもってやっていきたい。
 
■MF 14 小塚和季
 
前回対戦でやられているので、今回はどれだけ自分たちが前回よりも成長しているかを示し、それを勝ちにつなげていくという目標を明確に準備できたと思う。前回はボールを保持して相手の攻撃時間を削ることはしっかり出来たので、今度はそれを得点につなげることが出来ればと思う。相手にやられないようにするためには、自分たちがボールを持つこと。それが勝利に近づく方法。
 
前節はコテくん(小手川宏基)とシャドーのコンビを組んだが、コテくんもつねに顔が上がっていて、自分の近くにもう一人ボールを持てる選手がいるのでやりやすかった。前節もそうだったが、相手のフォーメーションに対して立ち位置は変わってくる。自分たちのバリエーションも増えている中で、今節はJリーグ王者に対してどれだけチームの力を発揮できるか。
 
■MF 7 松本怜
 
後半戦に入って、前半戦で相手に研究されたので、もう一段階上に上がるためには戦術のアレンジも必要。ただ、やっていることは変わっていないので、あとは自分たちのレベルアップ次第。
 
川崎Fは前回対戦のときに、とにかく一人一人が上手かったイメージ。上手いし、相手DFがあんなにプレシャーをかけてくるとは思っていなかった。あそこでゆるくないからこそ優勝できるチームなんだと感じた。僕の中では多分、前半の対戦の中でいちばん強かった印象。
 
ジェジエウは身体能力が高くカバーリングにも長けていていいところにいるし、ビルドアップも出来る。チェルシー戦を見ても、相手がコンディションが上がっていなかったとはいえ、川崎Fは普通に強かった。(中村)憲剛さんは前回対戦ではいなかったが、出てくると本当に嫌だと思った。
 
チームとしての目標はあくまでも残留なのでそこを目指してやるが、個人的にはいまでも上位を狙えると思っている。シーズン後半はより実力が試されると思うが、それでも上に行ける、行きたいと思っている。