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今節の見どころ

シーズン折り返し初戦の相手は好調・横浜FM。しっかりポゼッションしたい

 

2019明治安田J1リーグも、ついに折り返し地点を過ぎた。今節、2巡目の最初の試合はアウェイ横浜FM戦。ポゼッション志向のチーム同士、こちらも負けずにスタイルを表現したい。

 

チーム状況は楽観視できる状態ではない

 
昨季J2の2位から昇格して、今季J1最下位からのスタート。開幕の鹿島戦に勝利して勢いに乗り、シーズン前半の17戦で8勝5分4敗、勝点29を積むと暫定4位につけている。片野坂知宏監督はこの戦績に対して「予想外。100点をあげてもいい」と選手たちを称賛しつつ、「でもまだ目標の勝点45を積み上げたわけでもないし、J1残留も決まっていない。ここからまた厳しい戦いになる」と厳しい表情だ。
 
前節の浦和戦は2-0。チームコンセプトも表現でき、6試合ぶりの白星に沸いたが、チーム状況は決して楽観視できる状態ではない。浦和戦で負傷し途中交代した岩田智輝のコンディションが気になるほかにも、ちらほらと怪我人が出ている。
 
そのため、前節から中2日で戦った天皇杯2回戦・鳥取戦にはベンチメンバーが4人という異例の編成で臨み、さらに中2日で迎えるリーグ戦を見越して戦力をやりくりするために、得点が入るたびに細かく交代カードを切った。選手交代があるたびに配置も替え、鳥取戦での勝利と横浜FM戦への準備を並行するという難しい試合になった。
 
J3チームに対し4-1で勝利して、展開でもスコアの上でも力の差を示すことはできたが、試合後の指揮官は渋い顔。決定機逸、そこに至るまでのプレー精度や判断、90分の個々のインテンシティーなど、物足りなく感じる部分が多かった模様だ。現在、リーグ戦にレギュラーで出ているメンバーとの力量差・コンディション差をもっと埋めてほしい様子だった。
 

前回対戦時より厄介なマルコス・ジュニオール

 
横浜FMは現在、9勝3分5敗の勝点30で暫定3位。前節のFC東京戦は先制しながら2-4で逆転負けを喫したが、決して調子は悪くない。
 
ホームでの前回対戦の第3節は、こちらの対相手戦術が見事にハマり2-0で勝利できた。ポステコグルー監督も特徴ある戦術を前面に押し出して戦っているので、ストロングポイントとウィークポイントが明確だ。ポゼッション志向のチーム同士、その特徴を出したり抑えたりしながら主導権を奪い合う展開になることが予想される。
 
横浜FMは第3節とは中盤の形が異なるフォーメーションを採用しており、当時はサイドから中に潜ってきていたマルコス・ジュニオールがトップ下に入ってマークしづらい存在となっている。左サイドトップを務めるのは遠藤渓太だ。右では現在もスピードスター・仲川輝人が掻き回している。移籍報道の出ている天野純が出場するかどうかも気になるが、出れば喜田拓也とともにつねにケアしなくてはならない存在だ。
 
「攻撃では相手の激しいプレスを剥がして攻め、守備は粘り強く」というのが、片野坂監督の示す今節のポイントだ。トレーニングの公開部分では今週もより高いレベルでポゼッションの精度を追求した。その成果を三ツ沢球技場で、存分に示してほしい。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
相手も天皇杯を戦った後でどういうメンバーで来るか。いろいろな状況が前回の対戦時とは違うし、われわれはアウェイで戦わなくてはならないので、いろんな準備をしなくてはならない。狙いを合わせていかなくてはならないし、相手もボールを持つチームなので、粘り強く我慢強くどちらが主導権を持てるかという勝負になる。
 
マリノスも調子がいいし、リーグ戦はFC東京に首位攻防戦で負けたが、ポステコグルー監督の戦術はすごくしっかりしている。つねにスペースを作って使ってくるチームなので、合わせて対応できるようにしたい。対策を練って、自分たちが切らさずにやること。ウィークとストロングをしっかり把握して選手がやってくれたらと思う。
 
■MF 44 ティティパン
 
天皇杯2回戦・鳥取戦では途中出場で途中交代したので、体の回復もしっかり出来ている。万全なコンディションで臨めると思う。横浜FMには前回対戦では勝ったが、そのことにより相手もそれを宿題として持って帰り、われわれに対策してくると思う。われわれはさらにそれを上回る戦術を考えていきたい。
 
対策されてもさらに相手を上回るために、毎日やっているトレーニングで、技術的にも向上していると感じる。自分が負傷離脱している間にチーム戦術の細かい部分がいろいろ変化していたので、その部分に追いつくのが大変だったが、やっとそれを乗り越えることができてきたところ。
 
■MF 7 松本怜
 
完全移籍してから横浜FMのホームで戦うのは初めて。やはり相当気持ちが入る。
 
喜田くんのところは、そこで上手くハメることができないといいようにやられてしまうので、しっかり潰さなくてはならない。前半戦は勝てたが今節はアウェイなので、相手も前回対戦以上の気合と力をもってやってくると思う。自分たちももう一回引き締めなくてはならない。トレーニングで狙いを合わせたので、みんながそれを意識して臨めれば勝機はある。自分たちもマリノスに負けないくらいいいベースを持っていると思うので、チャレンジしていきたい。
 
僕も左に行ったり右に行ったり後ろが変わったりしているが、シーズン中にはいろんな状況があるので、みんなと連係をとってプレーできないと、自分自身ステップアップできない。突き詰めてやりたい。