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今節の見どころ

賢くボールを握ってパワフルな京都攻撃陣を沈黙させよ

 

6日になって以前の予想とは進路が逸れたため、今節はキックオフ時刻の変更はあったものの、各地で無事に開催されそうだ。シーズンは終盤を迎えてなお結末の見えない混戦状態。チームは7日に開催される明治安田J2第36節、大分銀行ドームで京都と対峙する。

 

先の見えない昇格争いにもスタンスはブレず

 
4連勝中と戦績は好調だが、42試合のリーグ戦を7クールに分け1クールごとの目標勝点を目安に目の前の一戦に集中するスタンスを保ってきたチームは、メンタル的にも安定している。3位・町田が台風の影響で2試合未消化ではあるものの、首位・松本に勝点2差で迫る暫定2位。「自分たちでつかみ取れるところに来ている」(片野坂知宏監督)と現状の手応えも見据えながら、浮き足立った様子を見せないところに、強さを感じさせる。
 
とはいえ、今節対峙する京都には個の能力の高いプレーヤーが揃っており、下位とは言えど侮れない相手。また、次節からは町田、千葉、松本、横浜FCと上位との直接対決や鬼門との戦いが続く。シーズンは終盤を迎えてなお結末の見えない展開だ。
 
台風24号の影響をかすかに受けながら戦った前節・水戸戦を終え、今週は台風25号の行方を気にしながらのトレーニング。気象は多少不安定だったが、京都戦に向けての狙いの部分をクローズアップしたメニューで、戦術を再確認した。
 

力技も使える京都の攻撃は脅威

 
シーズン序盤から不調に喘ぎ、J2降格圏にも沈んでいた京都だが、監督交代や夏の大型補強を敢行してなりふり構わぬ様相で戦いながら、現在2連勝して19位に浮上している。
 
攻撃に比重を置きたいときには前線で、守りたいときには守備陣として出場しては猛威をふるう田中マルクス闘莉王をはじめ、レンゾ・ロペスやカイオら、パワーあふれる攻撃陣に、好調の小屋松知哉や仙頭啓矢、昨季大銀ドームでファインゴールを決めた岩崎悠人らが絡んでくる。どれだけ試合の流れが相手寄りでも、フィニッシュの部分で上回って勝点を掴み取る強度のあるチームだ。
 
そのポテンシャルに対抗するために、片野坂監督は「できるだけ自分たちがボールを握る時間を増やし、相手に攻撃権を与えたくない」と言う。これまでと同様、スペースを使ってボールを動かしつつ主導権を握り、相手ゴールに迫れるか。また、最近ファインセーブを連発している高木駿とDFリーダー鈴木義宜を中心とした守備陣が、京都の攻撃陣にしっかり対応できるかがポイントとなる。
 
古巣戦となる清水圭介、黒木恭平とのマッチアップも楽しみだが、目指すのは勝利だけだ。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
京都は前回対戦とは監督やメンバーも変わり、新戦力も多い。個の能力が高い選手が並んでいるが、こちらは組織での役割をしっかりと果たしながら攻守に意思統一して戦いたい。相手に攻撃権を与えないような試合運びができれば。複数得点取る試合にしていかなくては、1-0では収まらない試合になるのではないか。相手も最後の最後は個のパワーで押し切ってくるところもあると思う。そういうところも考えながらマネジメントしていかなくてはならない。
 
失点はできるだけ避けたいが、レンゾ・ロペスやカイオや闘莉王ら、前に大きい選手がいるので、シンプルに使われると嫌ではある。ボールを握ってできるだけ自分たちの時間を増やし、相手に攻撃権を与えず隙を突いて得点するのが理想。いままでどおりしっかりと気を抜かず隙を作らず戦うことが求められる。
 
■MF 32 前田凌佑
 
前節はもっと余裕を持った試合運びもできたと思うのだが、僕のところで攻撃がスムーズに行かなかったりボールも奪えなかったりしたので、もっと上げていかなくてはならない。2ボランチは3ボランチとは役割が全く違うが、2ボランチもずっとやっていたので違和感なくプレーできている。試合に出たらやれる自信はあった。みんな監督の戦術を理解していて自分もすんなり入れた。昨季よりやりたいことができるようになっているし、自分のプレーにも幅が出てきたと思う。
 
京都はここに来て調子を上げているので勢いをもって来ると思うが、自分たちもJ1昇格の目標があるので負けられない戦いが続く。誰が出てもやれるのがチームの強み。リーグ戦残り7試合だが、これまで自分のせいで落とした試合もあるので取り返さなくてはならない。
 
■DF 5 鈴木義宜
 
京都は下位にいるが、個の能力が高いので、そこで負けてはいけない。チーム力で上回りたい。パワーのあるFWを擁する相手に対しては、まずは自分のところで潰すことが第一で、そこで潰せれば押し込まれることも少なくなると思う。ただ、入ってくるボールを前の選手たちがどれだけ制限してくれるかも大きいので、みんなにコースを切らせながらうまく守りたい。
 
前節は後半、相手が真ん中で細かくワンタッチでつないできた。あそこで上回られるとああいう形で押し込まれる。自分たちの攻撃のところでもっとミスを減らせばあそこまで押し込まれずに済んだと思う。相手を上回るという意味で前節の後半のような試合をしていると、勝点を取りこぼすことになりかねない。反省材料の残った試合だったが、それでも勝てたことはプラスにとらえたい。
 

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