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今節の見どころ

細やかな駆け引きから切り拓く決定機。呼吸を合わせて守り、攻めよ

 

今季終盤は関東でのアウェイゲームが続く。29日、明治安田J2第35節A水戸戦がその皮切りだ。台風24号の影響も懸念される中、チームは敵地へと向かった。

 

台風24号の影響が懸念される今節

 
9月も終わろうとするこの時期になってなお日本を襲うと見られる台風24号は、28日から10月1日にかけ、沖縄から北海道まで列島を縦断するコースが予想されている。29日16時からケーズデンキスタジアムで行われる水戸戦はその影響を免れそうだが、30日開催の試合の中には延期を余儀なくされるものも出てきそうで、昇格や降格の懸かるシーズン終盤、混戦を極める戦況はさらにややこしいことになってしまう。
 
今週のトレーニング会場はサブグラウンド。台風も関係しているのか、涼しい風が吹いて一気に秋らしくなった晴天の下で行われた。現在3連勝中で、8試合を残して暫定2位の町田との勝点差は1。首位・松本を勝点差4で追う3位という好位置につけてはいるが、昇格争いのライバルチームが勝点を取りこぼしたりもしている中、「自分たちもいつそうなるかわからないので、勝てる試合でしっかり勝っておかなくては」(小手川宏基)と、チームの雰囲気に緩みはない。
 

攻守に呼吸を合わせ精度を高めたい

 
今節の相手・水戸は今季好調なスタートを切り、第5節の前回対戦時は無敗で首位に立っていた。結果的に3-1で大分が勝ったが、リードして迎えた後半に修正を施され、押し込まれる時間帯が増えた。後半は攻守で切り替える可変システムのように見えたが、立ち位置を細かく設定して戦っているようだった。今節もそういった、すぐには対応しづらい細やかな策を練ってくるのだろうか。
 
だが、こちらもチームの成熟度は高まっている。その試合の狙いごとに、状況の中でさまざまなポジションの選手が立ち位置を変えながら、相手に的を絞らせにくい戦い方でじわじわと主導権を絡め取っていくことができるようになってきた。
 
そんな両軍の対峙となれば、球際以外のところでも絶えずマウントしあう展開が予想される。そしてそんな主導権争いの末に勝敗を分けるのは、やはりフィニッシュだ。そこまでのボールの運びを経て、ゴールネットを揺らすのは誰か。相手にもジェフェルソン・バイアーノやバティスタといった力強いFWやその周辺を動く伊藤涼太郎、小島幹敏といった嫌な存在がいるが、こちらにも直近3試合で5得点を挙げている藤本憲明やいいパスの出し手はたくさんいる。
 
大分勝利のカギは、攻守に呼吸を合わせること。タイミングが完璧に合えばスペクタクルなチームプレーも期待できる。シーズン最後へ向け、チームは精度を上げながら目の前の勝利を目指す。
 

練習後の監督・選手コメント

 
■片野坂知宏監督
 
アウェイゲームが多く続くが、選手が狙いを合わせて90分間戦ってくれているので、結果がついてきている。ゲームごとの狙いにトライしてくれている。水戸は後半戦に調子がよく、チームとしての戦術が浸透しており、外国籍選手を含め前線には仕事のできる選手が揃っているので難しいゲームになるだろう。侮れない。
 
水戸は外国籍選手のフィジカルが強い。ここ3試合の相手とは少し違う。日本人選手も若手でも技術と勢いがある。勝利へのカギは守備、攻撃それぞれで合わせてやること。90分間の戦いの中で、前節も先に失点したが逆転して勝利できた。いまは11人、18人だけでなく全員でいい準備が出来ているので、それを継続して勝ちにつながるゲームをしたい。
 
■GK 31 高木駿
 
いまは落ち着いてプレーできていて、パフォーマンスも安定している。それもチーム状況がよく、ストレスを感じずにやれているから。シーズン半ばは自分たちで自分たちを苦しめるような試合もあったが、いまは全員が頭も整理されていて、チームとしてまとまりのある感じがあり、守備も落ち着いていて結果につながっている。
 
水戸は前回対戦とはまたやり方が違っているかもしれないが、前線には強力な選手もいる。セットプレーでも相手は狙ってくると思うので、リスタートには留意したい。前節は前から来られてビルドアップのミスから失点したが、そこから崩れることなくうまく切り替えてテンポよく動かし、逆転できた。事故のような失点で崩れないのは大事。チームの成長を感じる。
 
■MF 20 小手川宏基
 
やはり点を入れられるか入れられないかというところが大事になる。チャンスは作れているので、先に点を取ることと無失点で進めることがカギ。昇格争いのライバルチームが足踏みしたりもしているが、うちもそうなる可能性があるので、勝てるときに勝っておかなくてはならない。水戸は前節は負けているが、調子は良さそうなので気は抜けない。自分たちのサッカーができるようにしたい。
 
最近はチーム全体、それぞれが頑張れるしポジションもしっかり取れている。日々のトレーニングや試合の積み重ねによってチームの連係や戦術理解が高まり、相手もこちらが何をやってくるか予測しづらいチームになりつつあるのではないかと思う。
 

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