厳しい日程での敵地・新潟戦。コンディション調整と意思疎通がカギ
明治安田J2第13節は、GW3連戦の3戦目。中2日でアウェイ新潟という厳しい日程の中、コンディション調整とメンバー選考が大きなカギを握る。
今節もJ1からの降格組との対戦
前代未聞の中2日での連戦。しかも敵地新潟まで移動しなくてはならないという厳しい日程で、チームは今節に臨む。前節の大宮に続き、今節もJ1からの降格組との対戦だ。
大宮戦の翌日、出場したメンバーはクールダウン。バックアップメンバーも軽めの調整にとどめ、全体のコンディション回復に努めた。チームは5日朝に大分を出発し、新潟入りしてから試合前最後の練習で戦術を確認する。準備期間の乏しい中では、戦術理解して意思疎通しておくことが何よりも必要だ。
怪我人やコンディション不良のメンバーの回復具合も気になるところで、片野坂知宏監督は「トレーナーの報告も受けてから考えたい。果たして連戦で使っていいものかどうか」と慎重な姿勢。今季は選手層が厚く、これまでは出場していない戦力も試合に飢えながら準備している中で、対新潟戦術も踏まえて18人を選びたいと話した。
戦い方が定まり連勝中の新潟
開幕以来なかなか戦い方が定まらない印象だった新潟だが、4連敗のあと2連勝して現在は11位。戦術やメンバーがようやくハマってきた様子を見せる。
基本システムは4-4-2だが、第7節の熊本戦や第8節の岡山戦は、相手に合わせた3バックシステムでスタートしている。連勝中の現在、結果の出ている4-4-2を継続するのか、大分に対しても3バックで合わせてくるのか。いずれにしても守備から入り、シンプルに前線に当てて攻めてくることが予想される。
降格組らしくJ1での経験豊富な戦力揃いで、トップスコアラーには矢野貴章、河田篤秀と並んで安田理大の名も。前線でターゲットとなる長身ブラジル人FWターレスも次第に調子を上げているようだ。
新潟の前節はアウェイだが、相手は金沢。近距離で移動による疲労はあまりなさそうだ。こちらのほうがディスアドバンテージ要素が多いが、前節の大宮戦で出た課題を修正して、大分らしく戦いたい。
なお、期限付き移籍中の坂井大将は契約の関係により出場しない。
練習後の監督・選手コメント
■片野坂知宏監督
中2日の連戦でアウェイまでの移動もあるし、準備できることも限られてくる。大宮戦同様、厳しい相手だし、簡単にやらせてくれないと思う。選手には狙いを合わせて戦えるよう準備させたい。自分の中でこう戦いたいというイメージはあるが、18人のメンバーをどう選ぶか、トレーナーの報告を受けて考えたい。大きな怪我ではないが、連戦で使っていいかどうかの判断は難しい。対新潟というところも総合的に考えて決断しなくてはならない。
新潟は結果が出はじめて選手たちが自信をつけている。メンバーもある程度固まりつつある。シンプルに球際強くセカンドボールを拾い、良い守備から良い攻撃につなげてくるだろう。なんとかチャンスを作りたい。
■DF 41 刀根亮輔
連戦でみんな疲労していると思うが、誰が出てもサッカーは変わらないので問題ない。相手がこちらを研究してくる感じはあるが、それを超えていかなくては先に進めない。今節も相手に対していかに数的優位を作って攻めるかがカギとなる。セットプレーで得点できていないが、前節もセットプレーの大切さがよくわかったし、中で合わせる側の人間としてもっと迫力をもって入っていきたい。
■GK 31 高木駿
前節は個の対応のところでやられてしまったが、ラインが下がっていたことですぐに失点につながってしまったので、全体の問題。引いて守らなくてはならない時間帯もあるので、もっとラインを上げ意思統一して守備の強度を上げようと話した。2失点目は自分が前に出るところを狙われた。キッカーとGKとの駆け引きになるが、配置を工夫するなどして怖がらずに対応したい。
新潟は最近、割り切ったやり方で調子を上げてきている。個々のレベルが高いので、大宮戦と同じように押し込まれるとやられてしまう。守備が大事。連戦で大宮戦の感覚がまだみんな残っていると思うので、その改善点にしっかり取り組み、精度を上げてビルドアップしていきたい。