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勝利へのカギ

【坂井大将 U-20W杯メンバー選出記者会見】セカイのサカイ、U-20W杯へ(前編)

 

2日、FIFAU-20ワールドカップ韓国2017メンバーが発表され、大分からは坂井大将が選出された。日本のU-20W杯出場自体が10年ぶり。大分からメンバー入りを果たしたのは、2005年の西川周作、2007年の梅崎司・福元洋平・森重真人以来となる。

坂井は2年半前、この大会に向けてチームが発足した当初から、主将として仲間を率いてきた。内山篤監督をはじめとするコーチングスタッフからの信頼も厚い。坂井自身は早生まれのため、少し年下のチームメイトたちを束ねて予選を戦うなかで、昨年10月には「AFC U-19選手権バーレーン2016」で無失点優勝を遂げ、アジアで初のタイトルを獲得するとともに、今大会出場権を獲得した。

2年半の間にともに代表合宿などに参加したこともあった、アカデミーの後輩でチームメイトの岩田智輝と吉平翼は残念ながら選出されなかったが、坂井は「今回選出されなかった選手たちの想いも背負って戦います」とコメント。

15時からは大分FC本社で記者会見を行い、榎徹社長と西山哲平強化部長、そして坂井が出席した。記者会見の内容は以下のとおり。

 

榎徹社長「わたしからも『最大値を出して』とお願いしたい」

 
坂井大将選手が、FIFAU-20ワールドカップ韓国2017の代表として、大分トリニータから選出されました。本当にうれしいことだと思っております。
 
坂井選手には、日本代表のチームメイトのみんなや各国から集まってくる選手たちと競い合い、切磋琢磨して力を伸ばし、大きく成長してほしい。そして近い将来、わが大分トリニータの主力選手となってくれることを期待しています。また、ワールドカップで活躍して、2020東京五輪代表にも選ばれることを、チームとして心から願っております。
 
坂井選手はよく聞いていると思いますが、片野坂知宏監督の口癖で「最大値を出す」というのがあります。わたしからも坂井選手に「最大値を出してくれ」とお願いしたいと思います。
 

西山哲平強化部長「彼のプレーぶりが大分アカデミーの“ものさし”になる」

 
今回の選出に関しまして、社長同様、非常にうれしく思っております。アカデミースタッフおよび所属選手たちみんなの励みになるのではないかと思っております。
 
次に、坂井選手に期待したいことを。まずは当然、代表チームの勝利に貢献してもらいたい。次に、この大会で培った経験を、トリニータに還元してもらいたいということです。世界の舞台で何が通用して、どういったことが課題となったのかを持ち帰ってもらい、さらなる成長につなげてほしいと思っております。
 
最後に、今大会での彼のプレーぶりが、もしかしたらある意味、わたくしどものアカデミー組織の“ものさし”と言えるものになるのかなと思っておりますので、彼の活躍を期待するとともに、この大会を注意深く見ていきたいと思います。
 
——“ものさし”についてもう少し具体的に教えてください。
 
彼のことは中学1年のときから6年間、アカデミーで見てきて、トップチームでも3年間預かっていますが、特にアカデミーでの6年間で、成長を促してきました。
 
いま、わたくしどものアカデミー組織では“たくましさ”というものを求めています。それは何かというと、フィジカル的なたくましさ、メンタル的なたくましさ、技術的なたくましさ、そして判断力。この4つの柱がどれだけ世界で通用するのかというところを見たい。それが“ものさし”なんじゃないかと思っています。
 

坂井大将選手「2年半の集大成としてどんどんチャレンジしていきたい」

 
このたび、U-20W杯メンバーに選ばれたことを、大変うれしく思っています。
 
この大会は、ひさしぶりに日本チームが出場することもあり、東京五輪世代ということもあって、注目されていると自分でも思っています。そのなかで、代表チームが始動して約2年半にわたり積み上げてきたものを、どれだけ出せるかということ。また、自分自身の成長した姿をピッチで表現できればと思います。
 
まずは予選突破が目標なので、それに向けて頑張りたいと思います。そしてさきほど西山哲平強化部長がおっしゃったように、帰ってきたときにどれだけトリニータに還元できるか。短期間ではありますが、しっかり成長してきたいと思います。
 
——2年半、主将として率いてきたチーム。いまどういう思いですか。
 
チームが始動して1次予選、最終予選と戦ってきましたが、1次予選のときは、ある程度やれば勝てた試合もあった。だけど最終予選の、アジアの力の拮抗した戦いの中では、少しのミスがピンチにつながったりして、いろんなことを経験できました。
 
でも、アジアのタイトルを獲り、自分たちのやってきたことは間違いではないと確信したので、集大成として、失うものはないという気持ちで、どんどんチャレンジしていきたいと思います。
 
——主将としてどういう形でチームをまとめていきたいですか。
 
プレーでも、ピッチ外の言動でも、先頭に立っていきたいです。やるところはやる、リラックスするところはリラックスするという感じでメリハリのあるチームにしたいと思ってきました。みんなも僕についてきてくれました。また、全員がチームのためにやってくれていて、それが昨年、アジアでのタイトル獲得につながったと思います。
 
——1次予選の対戦国それぞれのイメージと、どのようにプレーで勝利に貢献したいかをお聞かせください。
 
南アフリカは、アフリカだけあって、自分たちが想像もしていないところから足が出てくる、意外性のあるチームだと思っています。ウルグアイは、昨年末にアルゼンチン遠征を行なったときの経験から、国は違うのですが同じ南米のチームとして、足元がしっかりしていてフィジカルが強く、攻守において出足が早いというイメージを持っています。イタリアは、ヨーロッパの中でも守備が堅いチームだと思っています。
 
まずは自分の力を最大限に出すことも大事ですが、日本の良さを出すためには、攻守ともに組織的に戦うことが、世界大会ではカギになると思います。
 
——トリニータのサポーターにどういうところを見てもらいたいですか。
 
自分らしいプレーをして勝利に貢献すること。また、キャプテンをやらせてもらっているので、チームを引っ張っていく姿も見てもらえたらと思います。
 

 
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