TORITENトリテン

闘う言葉

小澤正風社長「勝つことの難しさを思い知らされた1年だった」

 

——今節でJ2残留が決まったが、今季ここまでを振り返って。

クラブ創立30周年という記念のシーズンだったが、勝つことは本当に難しいのだなと実感させられた。それを思い知らされる1年だった。

——プレシーズンは好調に見えたが、そこからこうなってしまった要因については。

やはり怪我人が多かったこと。誰かが復帰してきたと思ったら別の誰かが離脱するという悪い循環が生まれてしまっていた。なかなか戦力が安定しない中で、ようやくこの時期になってメンバーが揃いはじめ、監督もちょっと方向転換して目標を定めたことで、ようやく逃げ切れたという感じ。

——来季のカテゴリーが決まった中で、来季に向けての準備は。

31年目という、新たなリスタートになる。アカデミーを含めていろんな体制を見直したい。今季は結局、プレーオフ圏内に一度も入れなかったので、来季はまたいいスタートを切れるようにしたい。

——片野坂監督への評価は。

今季は監督も非常に悩み、苦しんだと思う。ただ、われわれはカタに対して絶対的な信頼を置いている。今後また話し合いになるとは思うが、しっかりと支えていければと思う。

——ここのところ経営黒字化のために強化予算を削減するシーズンが続いたが、来季については。

難しいところだが、経営と強化は両立しなくてはならないと思っている。今日、カテゴリーが決まったので、これからユニフォームスポンサーも含め、営業も佳境に入っていく。来期の営業成績の予想によって、トップチームの人件費も決まってくるので、しっかりと両睨みでやっていきたい。

いまはいろいろな環境が変わってきている。南海トラフ地震や台風など天災も含め、何が起きるかわからない時代になってきている中で、そういうときに会社がぐらついてしまうといけない。そのへんのリスク管理もしておく必要がある。わたしの中では(いろんな危機は)「あり得ること」だと思っている。会社が経営に失敗して、みなさんが応援する対象をなくしてしまうというようなことは、絶対にしてはならない。大分の、特に子供たちの夢であり続けなくてはならない。

——今季残り2試合に向けて、現場に望むことは。

最後の2週間の練習をしっかりやること。やはり最後にお客さんと一緒に喜んでシーズンを終われるように。それがまた来季に繋がるので、今季2回目の連勝をしてちゃんと終わってもらいたい。ホーム最終戦で多くの方に来場いただければ、試合数が少なくなった中で入場者数も昨季と同等になる。みなさまにご来場いただきたい。