TORITENトリテン

闘う言葉

MF 99 髙橋大悟「もっとそれぞれの良さを出せる状況を作っていければ」

 

——徳島戦に向けて準備してきたもので、出せたことと出せなかったことは。

プランは最初の失点で崩れたと思う。もちろん準備してきたことがあって、それを表現しなくてはならないのだが、やはりゲームはどんどん変わっていくので、100%出せたかと言えばそうじゃなかった。要所要所で防ぐところをしっかり防いでいかないと、大きくプランを変えざるを得なくなる。個人的にもそこに対するアプローチも変わってくる。ポジションが変わったりもある。だからすべてはそういう何でもない失点をなくしていかないと、準備してきたものも出せなくなってしまう。

自分たちは背負ってやっているので、勝ち切らないといけない。もっと点を取らないといけないしもっと守らなくてはいけない。そういうサッカーの根本的なところの問題だと思っている。

——試合の入りで相手のメンバーやフォーメーションがわからなかったところもあったのか。

予想していたのとは違う部分もあったが、それどうこうではない。風の影響というところにも要因を持っていきたくはない。いや、少なからず影響がないとは言い切れないし、でも、その中でも前半は無失点で乗り切るプランだったので、そういうところはチーム全体で共有していかないといけない。そうしないと、ノムくん(野村直輝)も言っていたが、先に繋がる戦いになっていかない。今日はそういう、先に繋がるものが少し見えた部分もある。そういう中でもっともっと、チームとしてそれぞれの良さを出せる状況を作っていければ。ただ、ゲームの入りでの失点を繰り返していると、勝てるものも勝てないと思う。

——前半途中から5-3-2に変更したと思うが、攻撃の形がなかなか作れない中、後半のように前線に放り込まなかったのは、風の影響か。

今日のゲームを見てもわかるように、エンドが変わるだけであんなにお互い一方的な展開になる。その中でもやっぱり自分たちの目指すものは表現しないといけない。逆に風が強いからこそ、しっかり繋いで攻撃すれば問題ないと思う。でも、2トップになってからアユ(鮎川峻)とはつねにいい関係を築けているので、そういういい部分と反省の両方を、僕個人としては得られたと思っている。アユはいつもすごくいいところに顔を出してくれて、僕が空けたスペースをわかった上でしっかり入ってきてくれたり抜けたりしてくれるので、賢いなと思いながらプレーしている。そういうところをもっと生かせるようになれば、攻撃回数も増えるしアユや僕のチャンスも増えると思っている。

——加入後初ゴールだった。

1本目を左足で外しているので、自分のミスは自分でしか取り返せないと思っていた。3失点してもまだまだ逆転するつもりでいたし、このまま終わってたまるかとマジで思っていた。1点で終わってしまったのが情けないが、もう1本チャンスがあったというところに目を向けたい。ここで気持ちを切らさずに、なんとしてももぎ取ってやるという気持ちでいる。僕はそのために来たと思っているので。技術も大事だけど、技術だけじゃない何かを表せるようにしたいと思ってやってきた。でも、勝たないと意味ないし、勝たせられないと意味ないと思うので。

さっきもノムくんと話していたのだが、ゲーム中にしっかりと自分たちで相手を見て戦い方を変えられるくらいの、もちろん余裕もそうだし、そういう力が本当に必要になってくる。ひとりひとりが考えないといけないと思うし、もっともっと、僕を含めてチーム全体の個人としての能力を上げていかないと厳しい戦いになってしまう。気持ちひとつで成長は変わってくると思うので、チーム全員で、まずは僕らが見せてやっていきたい。僕自身、いろんなことを見て成長してきたので、後輩に対しても先輩として感じる部分はある。誰しも成長できる部分は本当に多く隠されているので、それをピッチで表現できたらと思う。

——今後も得点を。

得点シーンのようにゴールに近いところで勝負できれば、その可能性は見えてくる。誰かがぽっと存在感を表してきたときに、チームは良くなったりする。そういう起爆剤的なものに、自分がなれたらいいなと思う。そういう選手が出てこれるようなスムーズなゲーム展開やプレーをしていきたい。個人的には前向きになれているところもあるし、楽しんでやることを忘れずにいようと思う。