TORITENトリテン

闘う言葉

MF 10 野村直輝「応援に対して対等なプレーを見せられていない」

 

——試合を振り返って。

難しい。何から言えばいいかという感じ。でも、退場したのがいちばん大きかった。正直、あそこであのままシュートを打たれても、1点取られただけだっただろうという個人的な思いもある。アイツの若さが出たかなと思う。アイツはずっと試合に出続けて頑張っているし、ダメというわけではないのだが、ああいうことは絶対に起こしてはいけない。ちょっと安すぎた。もちろん、その前の段階の、間を取られてターンされてスルーパスを出されるシーンなどはチームとしても問題で、ドゥー(安藤智哉)の責任だけではない。

でも、いま、チームとして結果が出ていないときに、日頃の行いや準備段階での緊張感といったものが、それぞれの部分で出るのではないかと僕は思っている。僕はいままでそういうことを経験してきた中で、サッカーの神様がいて、頑張ってるヤツが最後に報われると思っているし、チームとしてというよりも、選手それぞれの中でのサッカーに対する姿勢の部分で隙を作らないというところは、日常生活も含めてすごく大事。まずはそこが出来た上でサッカーの土台が出来るというか、そこから初めてサッカーの話になる。

いまはいろいろ、戦術だとかどこが良くなかったとかいう話になるのだが、僕はそれ以前の話かなと感じているところもある。だから何から話せばいいか。今日のゲームだけに関して言えば、退場したことも含め、僕ら前の選手が仕留めるべきチャンスもあった中で、決めることが出来なかったという、今日についての「たられば」はたくさん出てくる。でも、今日だけじゃない。いままでの積み重ねがいまこうして出てきていると思っている。

いつも思うのは、アウェイの九州ダービーで、こうしてたくさんの人が応援に来てくれる中で、応援に対して対等なプレーを見せられていないということが、すごく心苦しい。選手がどういう思いで毎日サッカーに対して、チームに対して日々を過ごしているかということは、もうちょっとそれぞれで問わなくてはならない部分だと思う。まずはそういうところ。

監督やコーチ陣とも、もうちょっと「一緒に作っていく」という雰囲気を作っていければと思う。コーチ陣から戦術的提示を受けたところ、選手がその提示に寄りすぎてしまうこともある。提示されたものから変えたほうがいいと思う状況があっても、相手を見てプレーすることが出来る選手がいまはまだ少ないので、イメージのギャップが生じてしまったりする。その埋め合わせにパワーを割かれるのが難しい。

「怪我人が多いというのは言い訳」と言いつつも、やはり戦力的な部分が、数値からするとやはり下がってはきているので、怪我人たちが帰ってくるまでは、いまは耐えどきだというのもある。そこも含めて自分は離脱せずにピッチに立ち、変化を加えられるような存在であり続けなくてはと思っている。