MF 10 野村直輝「いまの狙いがある中でやったほうが成長がある」

 

——後半立ち上がり、相手が圧を増してきた変化は感じたか。

あまり感じていなかった。愛媛の特長は真ん中の選手たちが多くボールを触ることだったので、どれだけ自分たちが守備のところで対応できるかというのを見ながら、前からプレスに行けるところまでは行こうという話をしていた。後半も「相手の特長が少し出始めた」というくらいの感覚だった。

——前半、相手にほとんど仕事をさせなかった要因は。

前からのプレスだと思う。愛媛はボランチの選手がリズムを作るというのが分析であったので、それだけはやらせないようにと消しながらやっていたら、後ろがしっかり回収してくれていた。自分たちのゲームメイクのところでミスして相手に引っかかったときのカウンターくらいしか、相手のチャンスはなかったと思うので、それを続けていた。

——最近、右SHがインサイドを取ることが多いが、それで相手の左SBの攻め上がりに対しては。

それほど気にしていない。取られた選手が戻って守備をすればいいと思っているので。自分たちのミスでそれを招いているわけで、ハマれば相手は一生出てこれないという感覚が、僕にはある。だからそこを狙われているのであればそれでもいい。こちらが攻撃で解決すれば問題ない。攻撃は最大の防御という言葉が僕は好き。アンパイなポジションを取って何となくサッカーをするよりも、いまの狙いがある中でやったほうが成長があると思う。僕だけでなくいろんな選手がそれによって成長できると思うので、そこに関してはブレずにやりたい。もちろん結果を出すためにアンパイなポジションを取ることもあるけど、僕の性格には向いていない。

——野村選手が交代してからの試合展開を、ベンチでどのように見ていたか。

正直、そこまで相手にチャンスがあったかと言われたらそうでもなかったと思う。いろんな意図があっての交代だったと思うが、自分がピッチの中にいればもうちょっとゲームをコントロールできたかなということは、ベンチにいながら思った部分もある。でも、ベンチワークに関しても、戦える選手たちが今日のベンチにはいたので、そこの交代に関しては、チームが勝利するための選択だったと思っている。ただ、あのPKが大きかった。