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闘う言葉

GK 32 濵田太郎「来たボールに対しては強く弾こうと思っていた」

 

——PKストップのシーンを振り返って。

櫻川ソロモン選手のPKシーンを、試合の前に一度見ていた。見ようと思って見たわけではなく、たまたま試合前にポープくん(ポープ・ウィリアム、現・横浜FM)のプレーを見ていて、そのときに(昨季J2第29節・岡山対町田の試合で)ポープくんがソロモン選手のPKを止めたのを見ていた。で、もしかしたら止めるチャンスがあるかもしれないと思った。相手はパワーのある選手なので強いシュートが来ると思い、蹴るだろうと予測した方向に全力で跳んだら手が届いた。

練習でも「弾くんやったらちゃんと弾け」とヨシさん(吉坂圭介GKコーチ)によく言われている。PKでキャッチするケースはあまりないと思うが、セカンドボールを押し込まれる危険性もあるので、来たボールに対しては強く弾こうと思っていて、いいところに弾けた。

——片野坂監督から「得点を挙げたのと同じ」と褒められたそうだが。

GKはシュートを止めるのが仕事なので、大分のサッカーでは繋ぐことも大事なのだが、止めるところでやはり仕事をしたいと思っている。だから今日はそういうふうに言っていただけてうれしかった。自分の特長はシュートストップ。大分の他の3人はサッカー選手としての技術が高いが、僕はミスをすることもある。他の3人をシュートストップのところで上回りながら、彼らのいいところを吸収しようと、毎日思っている。

——それで足下の技術のほうは。

カタさんにもシンプルにと言われているので、たまにギリギリのところを狙おうかと思ったりもするのだが、それで失点してしまったら元も子もない。自分は決まりごとに忠実にやろうと考えている。

——中野選手が1対1で抜け出したシーンも、よくコースを切った。

光の眩しさもあった中で、最初はもっと前に出ようと思っていたのだが、無理だと判断した。最初の選択肢が無理だったらすぐに次に備えろということもヨシさんに言われていたので、体を大きく見せながら我慢した。外してくれて助かった。

——パンチングも遠くまで弾けていた。

ヨシさんはPKよりもそっちのほうでチャレンジしたことに対して褒めてくれた。

——いまコンディションは。

体重が増えたので痩せたい。大学卒業時も92kgくらいあったのだが、そこから一回痩せて、痩せたらパワーが出なくなったのでたくさん食べるようにした。ヨシさんの練習で体重が増えたので強くなったのかなと思う。

——GKにとってパワーがいちばん必要になってくる場面は。

シュートを止めるときもそうだが、相手と競り合ったりしたときに負けてファウルを取ってもらえず失点するというケースもよくある。そういう部分で力強くなったのかな…いやわからないけど(笑)。

——J2で2試合やってみて、J3と比べて。

違いを感じる。プレッシャーもエグいし、それこそ今日の相手は昨季J1にいたチームなので、ひとりひとりのクオリティーもめちゃくちゃ高い。J3でやっていたときは「ここを狙え」という穴のようなものもあったのだが、J1やJ2のレベルになると選手それぞれが上手いので、つねに準備しておかなくてはならない。

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