MF 26 保田堅心「直接受けるだけでなく相手を動かすように意識していた」

 

——システムの噛み合わせ的にアンカーが空きやすかったと思うが、実際にはどうだったか。

相手がマンツーマンで来る中で、2トップが僕を消しながら来て、僕と2CBとで3対2を作れていた。逆のFWが結構見てきていたので、僕自身がボールをもらえなくてもペレイラが進入しやすいようにわざと相手を引きつけたりと、自分が直接受けるだけでなく相手を動かすように意識していた。

——その中で保田選手が前を向けるシーンもあった。手応えは。

マンツーマンの相手だと、やっぱり個人で剥がしたりワンツーで当ててもらったりというのが有効になる。それは自分の得意なプレーでもあるので、そこで上手く剥がせたシーンもあったのだが、ロストも何回かあった。攻撃の部分での味方との連係、パススピードやメッセージのあるパスのところでちょっとズレが生じて、カウンターを受ける場面が多くなった。そこはもっとやれたんじゃないかと思う。

——相手は後半から2トップとボランチ1枚を代え、やることをよりはっきりさせてきた感触があった。戦っていてどう感じていたか。

前半よりもより自分のところに出てくるようになって、ボールが受けにくくなったと感じた。それでもちょっとの隙を見つけて行ければ、前には絶対にフリーになっている味方がいるので、そこに当てて潜っていったり自分で絡んで剥がしていったり出来れば逆にチャンスになるはずだと、プレーしながら考えていた。

——後半になってからはなかなか長沢選手を上手く使えていなかったようだが。

そうですね。前半は結構、駿くんに当てて前向きサポートで楽に進入できるシーンがあったのだが、相手が全体的に強度を高めてきたし、コンパクトになって、ちょっと自分たちがプレッシャーを感じ過ぎて外回しになっていたかなと感じた。プレッシャーを感じていても自分が受けたりインテリオールが受けてワンタッチで相手のプレッシャーをいなしたりが出来れば、もっと楽だったかなと思う。

——先制点のシーンについて。相手が前線やサイドにがっつりマークについていた中での中央からのミドルシュートだった。狙っていたのか。

狙って打とうとは思っていなかったのだが、自分がバイタルエリアにいても相手FWがそこまで戻ってくるくらいに金沢は全員で守備をしていたし、なかなか崩していくのにスペースが少なかったので、（ミドルも）一個の選択肢として頭に入れながらやっていたら、前が空いた。