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闘う言葉

【記者会見】下平隆宏監督「ピッチの中で表現するしかサッカー選手にはない」

 

まずはヴェルスパさんにおめでとうと伝えたい。われわれも天皇杯を勝ち上がるために準備をしてきたが、今日出たメンバーを含めてとても不甲斐ないゲームになってしまった。普段試合に出ていないメンバーとはいえ、同じプロとしてやっている中で、今日のゲームのような結果はあってはならない。選手個々のパフォーマンスも、期待していたものからは程遠いものという印象で、そういったゲームになってしまった。

次に勝ち進むことも出来なかったし、残念なことに怪我人も少し出てしまって、チームとして非常に台所事情が苦しい中で、今日の敗戦プラス怪我人は痛いところ。ここからはリーグ戦に集中してやっていく。

——勝敗を分けたポイントは。

当然、カテゴリーが下のヴェルスパさんが高いモチベーションで来ることはわかっていたし、われわれは逆に言えば普段出ていない選手でこのゲームのためにメンバーを組んだ。そういった難しさは必ずあるが、われわれはプロとしてJFLのチームに負けるわけにはいかないと、ミーティングでも十分に伝えた上で試合に入った。だが、単純にヴェルスパさんの選手のほうがクオリティーが高かったと思う。

——今日の試合でチームの底上げを図っていたと思うが、厳しい内容だったし怪我人も出たが。

おっしゃるとおりで、今日のメンバーがいいパフォーマンスをしてくれれば、リーグのほうの底上げにつながっていくかなというところもかなり期待していたのだが、なかなか今日の結果ではそういう底上げの部分は見えなかった。ただ、池田廉に関しては、怪我で離脱して長かったところで90分プレーできたことがポジティブな材料。

——試合後に選手が号泣していたが、その姿を見てどう感じたか。

ロッカールームに戻ってきたときに(保田)堅心と(屋敷)優成はかなり泣いていた。それで「終わってから泣くのはもう遅いんだ」と話した。ピッチの中でやらないと、と。若いからとか経験がないからとか言うのではなくて、ピッチの中で表現するしかサッカー選手にはないので、厳しい言い方だがまだまだこれからの選手だと思う。

——「これでリーグ戦に集中できる」とのことだったが、この試合を受けてリーグ戦に向けての立て直しは。

今日はリーグ戦のメンバーとは全く違うメンバーで臨んだので立て直すとかいったものでもないのだが。リーグ戦に集中できることはポジティブだと伝えたが、本当は心中はポジティブではない。めちゃくちゃ不甲斐ないと思っているしサポーターにも申し訳ない気持ちでいっぱいでいる。ただ、そうとも捉えないと次に切り替えて週末のリーグ戦に備えられないので、そういうふうにポジティブに捉えるしかないという状況でもある。本当にこれでリーグ戦に集中するしかなくなったので、いい意味でそれを捉えるしかないと思っている。