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闘う言葉

MF 10 野村直輝「トライ&エラーしながら自分のものにしていくしかない」

 

——ボランチでのプレーはどうだったか。公式戦では初めてだったと思うが。

昨日の朝、ボランチで出ると言われた。昨季はベンチにいる試合が多かったのだが、その頃は練習でボランチをやったりしていて、今季のキャンプ中も結構やっていた。守備のところで多少の不安はあったが、ちゃんと相手を見てプレーできた感触はある。

僕の中で時間が出来るので、いままでは後ろの選手が前へと攻め急いだりそれぞれが単独になりすぎたりしていたところに、ちょっと考える時間を与えることが出来たと思う。いい悪いはいろいろあると思うが、僕のメリットはボールを持てるとかコントロールするというところ。そこでひとつ、スタッフのプランとして引き出しが増えてくれれば、僕はどのポジションであっても今季はチームのためにやると決めているので迷いなく、今日も戦うというところに徹しようかなと思っていた。どれだけみんなが気持ちよくプレーできるかというところを意識していた。

いままでやってきた経験もある。徳島時代は岩尾憲をはじめ、リカルド監督に教育された選手たちがJ1へと羽ばたいて、いまJ1で活躍している選手もたくさんいる。そういう選手たちと「サッカーってこうだよね」というのをあのとき学べたことが、いますごく大きい。もともと自分はボランチなんて無理だと自分の中で思い込んでしまっていた部分があったのだが、また大分に来て新たな成長をさせてもらっているひとつかなと思う。

——攻撃面を整理してから一試合を終えてみて。

ボールを動かすスピードを上げたり、CBやボランチが相手を見て多少ポジションを入れ替えたりしながらもうちょっと上手く入らないと、相手が構えていくところにそのまま突っ込んでいくだけになってしまって、やりたいことは出来ない。

でもそういったところは欲張りすぎず、まず失点しない守備からはじまって、そこからやりたいことを徹底してやっていくというのを今週は共有した。全部を一気に習得しようというのは無理だと思う。今日はシステムを変えて3試合目で新たにまたやりたいことがあるというふうになった。シモさん(下平隆宏監督)も試合後はあまり納得していないふうには言っていたが、僕はみんなが提示されたことに対してやっている中で結果を出したというふうに捉えている。

——監督が敢えて細かい戦術を提示せずにいたのは提示するとそればかりになってしまうという危惧があったからだということだったが、実際に提示されてからチームは。

全部が全部、言われたことをやるだけではなかった。僕の中では提示されたものを含めながら相手を見て変化することが必要だと思っている。でも経験の少ない選手たちの中には何をしたらいいかわからないという選手も多いと思うので、具体的に提示してもらったほうが、立ち返る場所がある。その中で相手が変えてきたら、提示されたものと逆のものを早く判断すれば、相手の逆を取れると思う。そこは試合をこなしてトライ&エラーしながら、自分のものにしていくしかない。

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