【記者会見】下平隆宏監督「『今日はやってくれるかな』という期待感があった」

 

5試合ぶりに勝点3を取れて、ホームでたくさんのファン、サポーターが来られた中で一緒に喜び合えたのが非常によかった。また、順位的にもわれわれの上にいた甲府さんを叩いたことで順位が入れ替わり、上に上がったこともすごくうれしく思っている。

ただ、ゲームの中身としては、準備してきたものをほとんど出せなかったり、出す以前のビルドアップのところでかなり苦労したりなど、まだまだチームとしてスムーズさに欠ける部分があった。失点シーンも実際、われわれのミスからの軽い失点だったし、これから上を目指していくチームとしてはまだまだやらなくてはならないこと、突き詰めていかなくてはならないことがたくさんある。勝点３を取れたことは非常にポジティブだが、しっかり修正するところ、チームとして力を伸ばしていくところを突き詰め、残りの試合をまた戦っていきたい。

——ここ数試合、停滞感があったが今日の勝利でチームの雰囲気は変わったか。

いろんな内容のゲームがあった中でなかなか勝ちきれなかったところでチームとして多少の閉塞感もあったし、少しチームの勢いが削がれていた感じもあったのだが、特に今週はミーティングを重ね、サッカーに対するメンタル的なところ、サッカーの中身や戦術的なところも含めて選手たちとたくさん話をした。まだまだ表現できないところもあったが、今日はハーフタイムなどのロッカールームの選手の雰囲気も、リーグ序盤に勝ち続けていた頃のような活気のあるものでもあったので、そこは見ていても「今日はやってくれるかな」という期待感があった。

——後半に若手選手を投入したのは天皇杯を見据えての采配か。

いや、単純に今日のゲームを勝ちたいだけの采配。疲弊した選手を代えていった。運動量やチームとしての勢い、相手に傾きそうな流れも断ち切っていこうというところもあった。だが、それ以前に今日は自分たちのやりたいこともたくさんあったのにあまり出せなかったことが悔やまれる。まだまだだと思う。攻撃に入っていく出口のところをもっとやりたかったのだが、そこに至る前の段階でもうちょっとボールをしっかり動かしていきたいというのが正直ある。

——選手たちが迷いなくプレーできるようになっている印象を受けたが。

そうですね。チームとしてこういう出口を狙っていこうということをはっきり提示したので、そこに対して、出来る／出来ないは別としてトライしてくれたと思っている。

——野村選手のボランチ起用について、意図は。

準備していたボランチが前々日に怪我をして、急遽代えなくてはならない状況になった。2.5択くらいがあった中で、野村のボランチを選んだ。特にしっかりボールを持つとか、攻撃力を上げていきたいというところの狙いがあって、野村をチョイスした。

——中川選手がトップ下で出場して結果を出した。

中川は今週、非常に調子がよかったというか、燃えていたので、この勢いは使いたいなと思った。トップ下で野村とカブるので、（野村のボランチ起用は）正直、そこもあった。