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闘う言葉

MF 8 町田也真人「すっきり勝ったわけではないという感覚はみんなあったと思う」

 

——後半あたまからピッチに入ったが、戦況をどう見ていたか。

わりかし(弓場)将輝や(保田)堅心がゆとりを持って前を向いてボールを差し込めるような感じも見ていてあった。そこからもっと攻撃できたらいいな、自分がピッチに入ったらボールを受けてやりたいなと思っていたのだが、2失点目が結構痛かった。

それでも後半あたまからピッチに入ることになったときには、自由にボールを受けてリズムを作りたいと考え、早いうちに1点取れれば逆転まで行けるという思いで臨んだ。

——いい場面もあったのだが、そこで決めきれなかった。

最初の攻撃は割と手応えがあって、深いところまで行けた。最近、右サイドでの攻撃回数が少なく、右サイドでも深い位置に行きたいなと思っていた中で、1回、2回とそういうシーンがあった。ただ、3失点目がズシンと来てしまった。

——今日45分プレーしてみて。

これまでもチームは勝てていたが、すっきり勝ったわけではないという感覚は、みんなあったと思う。僕もその感じがあって、いつか必ずこういうときが来ると危機感を持っていた。そのときに自分が出てチームを変えられるように、いまやれることをやっておこうという思いでいたのだが、自分がピッチに入ってからまた3失点してしまったというところで、力不足を感じた。3点目を取られるまでは割といい流れを作れていたと思うのだが、そのあとはチームとしてガクッとなった。自分もボールを持てなくなったし、チームとしても持てなくなった。もう一度盛り返せるようにしたい。

——パスのテンポが出せず、終盤の2トップも機能しなかった。

そうですね。自分の感覚では今日はDFラインが低いなと。長い距離が空いてて、取られたら行かれちゃうなという感じだった。

——相手3トップの両脇が張って押し込んできた影響か。

多分そこが気になったのではないかと思う。結局、そこでドンとカウンターを抑えることが出来るか入れ替わられるかで違ってくるところで、今日は入れ替わられてしまっていた。

——ここまでメンバー固定気味なので相手に対策されている。変化が欲しいところ。

自分もまだ今季は練習試合も含めて45分以上プレーしていないので、最近は練習後にちょっとスプリントを入れたりして刺激が入るようにしている。今日、確かに45分試合に出て、少し自分の感覚が出せた感じがあるので、やはりスタートから出てそれを感じたい。監督の土俵に上がれるよう、また練習からやっていく。

——この流れを断ち切るために必要なことは。

メンバー固定になると、いい面も悪い面もあるのだが、緩みが出やすい。サブは「どうせ出られない」、スタメンは「なにをしてもスタメンだ」と、心のどこかで隙が生まれてしまう。今日の0-5というスコアはその心の隙が出たものだと思うし、みんながチャレンジャー精神を持たなくてはならない。もう一回、自分がスタメンで試合に出るんだという心境を、みんな思い出してプレーすることが大事だと思っている。その中で、自分が監督のチョイスに入ればいいなと思う。チームを変えるというか、攻撃がそれほどしっくり来ているわけではないので、自分だったら攻撃のアクセントを変えることも、つねづね意識している。

——下平監督のサッカーの攻撃は選手のイマジネーションが生きる。それだけに選手の顔ブレを変えないと対策されやすくなる面もあるのでは。

僕もまだあまり試合に出ていないので「これ出していいのかな」とか「大丈夫かな」とか「これで合ってるのかな」という感覚が、少なからずあったりする。そういう部分がもっとひとりひとり合ってくると、コンビネーションがハマってくると思う。それは距離感が近いと出来ることなので、攻撃の選手とはつねづねそういった距離感の話をしているのだが、自分が入ったときにはよりそこを意識してやりたいと思っている。

——最近は大分の3人目が対策されていて、マンマークで潰しに来る。ああいうところで、町田選手だったらどうするか。

僕だったら一個深いところをとにかく見る。結局、相手がそういうマンマークで来るときは、前の空間は空いているので、先にそこに入れてしまえばいい。それがみんなわかっていれば次の動きだしも出来る。僕のポジションだったら、つねにCFを意識して、というイメージ。

——今日の立ち上がりには町田選手のような人もいなければ、野嶽選手のようにドリブルで崩す人もいなかった。

やっぱり惇也がボランチの位置からドリブルするのはめちゃくちゃ大きくて、あれが出来ることで局面を変えてくれる。一人で出来るというのがいちばん大きな強み。

——ああいう選手が一人いると、町田選手のようなタイプも生きやすい。

そうですね、僕はやりやすい。惇也とはJ1のときからめちゃくちゃやりやすかった。彼はもっと行けると思う。

——対策されて手詰まり感が出てきたところで、新しい戦力の台頭が待たれる。いまチーム状況は。

いちばんはそれが大事だと思うのだが、実際に選手たちがその信頼を勝ち得ていないからこういう状況になっている。ただなんとなく勝っていた中で、勝っているとメンバーを代えづらいのもあるのだが、その中でも試合に出ていない選手は「あ、コイツ使いたいな」と監督が思うようなパワーを出さなくてはならない。まず僕はそこに目を向けて、出ていない選手のグループを引っ張って、もう一度底上げし、チームを救っていきたい。いまは僕がその使命を担っているのかなと思いながら、それをずっとやっている。

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