TORITENトリテン

闘う言葉

MF 43 弓場将輝「ここに来れていないメンバーにも申し訳ない気持ち」

 

——序盤は押し込んで、その後は持たれる形になった。早い先制点だったが。

相手が序盤からパワーを持ってくるというのはスカウティングでわかっていたので、逆に僕たちがひっくり返してやろうという気持ちで行ったのが、開始30秒くらいの先制点につながった。立ち上がり10分は、とりあえずセカンドボールを拾ったら前に前に、バックパスなしで行こうと選手みんなで決めていたので、その意図どおりだった。

——次第に相手に持たれるようになり、中盤で入れ替わられる場面も何度かあった。

前半は相手のやりたいことをそれほどやらせていなかったと思うのだが、時間が経つにつれて相手の力が僕たちを上回ったという感じで、自分たちの力不足を実感した。

——回されている時間帯はどこがいちばんキツかったか。

ずっと持たれていたので、スライドだったり、強度が高い中でずっと喋ることを求められていたのがキツかった。相手の距離感がよく、飛び込みづらいというのもあったし、飛び込んでしまって入れ替わられた場面が何度かあった。

——今日はシンプルに背後を狙っていたが、どういうかたちで落とし込まれていたのか。

熊本と秋田の試合はまさに一発背後で、相手がどんどん前から来るとわかっていた。背後に落としたときに相手ディフェンスラインの対応に不安要素が多分あると思っていたし、そこを徹底的に突いていこうという、スカウティングの上での狙いだった。

——メンバー外になった選手たちと言葉を交わしたりはしたか。

最後、個人的に言えば、ウメさん(梅崎司)とハグして、ウメさんも悔しい思いがある中で、つなげてくれと言ってくれた。それが出来なかったので申し訳ない気持ち。ウメさん以外のここに来れていないメンバーにも申し訳ない気持ちです。

——一発勝負の舞台は。

楽しかったといえば楽しかったが、負けたのでめちゃくちゃ悔しい。

——ここまでサッカー人生が懸かった試合はプロになって初めてだと思うが。

最後のほうはずっとプレッシャーの重圧ですごく苦しかったが、終わって、楽になった気持ちもある。だけど、負けてしまったのは自分たちの力不足だとわかった部分もあるので、また来年、J2の舞台に立って、もっと厳しくなると思うが、来季は立ち上がりからぶっ飛ばしてJ1自動昇格できるよう、ここからいい準備をしていきたい。

——個人的なところでは。

とりあえずチームでの練習はもうないと思うので、まずは体をデカくして、J1レベルの体づくりをしていこうと思う。技術面はトレーニングで積むしかないのだが、出来ることがあればやっていきたい。

——もうちょっと走り切りたいということとか。

8割9割であれば90分は保つと思うのだが、今日はつねに120%出さないと勝てないというのが自分の中であったので、最初からガンガン飛ばして足がつってしまった。もっとタフに戦える選手にならなくてはいけないと、今年1年戦ってみて感じた。