MF 11 下田北斗「コースはあまりよくなかったが、相手GKとの駆け引きに勝てた」

 

——試合を振り返って。

少し苦しい試合展開になったが、効率よく点が取れたという感じ。なによりも勝ちが必要だったので、アウェイで勝てたことは収穫だった。

——これだけ激しい試合で勝ちきれたことについては。

シーズン前半だとなかなか勝ちきれない試合が多かった。相手も昇格が懸かった中でパワーを出してくると想定していて、それを少し食らってしまったところがあったので、反省はたくさんあるが勝ちきれたことはよかったと思う。

——素晴らしいFK直接弾だった。

コースはあまりよくなかったが、相手GKとの駆け引き。どちらかというと右利きが蹴るようなコースだった。ウメさん（梅崎司）が1本目を外して、2本目は蹴らせてもらおうかなと。1本目も相手の壁を見て行けそうな感じがあったので、ちょっと蹴りたいなと思ったのだが、ウメさんもいいキッカーだし、と。2本目は上手く駆け引きに勝てた。個人的には蹴るのがバレるかなと思ったのだが、上手く入った。壁の上をしっかり越して落とすということを意識して蹴った。あとは今日のFKに関してはコースもあまりよくなかったので、運がよかった。駆け引きの部分。

——岩手戦、千葉戦に続いて今季3本目。これまでの2本と違いはあったか。

特に違いはないが、こういう注目されている試合でゴールを決めることが出来たのは、自分としてもいいことだった。

——シーズン終盤に来てぐっとチームの調子が上がっているが。

みんなで狙いを合わせてプレーできている回数が増えている。失い方や攻め方の共通認識が出来てきているので、いい循環で出来ているのかなと思う。

——ひとりひとりの出来ることが増えて、パスや判断のスピードがチーム全体で上がっているのでは。

やり方が明確になってきているので迷いが減っていると感じる。（井上）健太にしても（弓場）将輝にしても本当に出来ることが増えているので、やりやすくなっている。

——相手が守備をハメてきた中で、チームとしての成長は。

相手が前から来ることはわかっていた中で、ハーフタイムにも「それでもやりきろう」と。それで失点してしまったけど、逆にそうやって話していたぶん、割り切れたというか、途中から選手交代で特長の違う選手が出てきたので、前にロングボールをつけてもいいのかなという感じで使い分けをした。失点もしたが、チーム全体でそこまで落ちることはなかった。

——この可変システムで、前線に絡むことも増えてきたし、下田選手自身がこなれてきたのではないか。

なんとなくアンカーっぽい場所に入ることが増えて、そこで自分の中で、周りの選手との兼ね合いもあるが、上手くやれてきているのかなと思う。

——昨季J2降格して悔しい思いをしたところから、J1昇格を狙えるところまでやってきた。いまの心境は。

まだまだ道のりは遠くてそんなに先のことは考えていないのだが、もっともっとチームとして成熟して、90分通して試合をコントロールできるようにしていかないと、この先は厳しくなってくる。まだ改善するべきところはたくさんある。

——プレーオフ進出が決まり、これからの戦い方は。

基本のやり方はブレてはいけないし変わらないが、そのときどきの状況によってチーム全体で。1人だけで判断を変えるのではなく、みんなで狙いを合わせて、多少ロングボールが増えることもあっていいと思うし、そういう使い分けをみんなで共有してやっていければと思う。