MF 27 梅崎司「自分たちのスタイルに誇りと自信を持っている」
——ゴールシーンを振り返って。
井上が高い位置で抜け出して深いところまで取ってくれたことがチャンスになる形だった。長沢がニアで相手を引っ張ってくれたので、そこの一個後ろが空いてくるだろうと思っていて、自分もそこに上手く入っていけたし、井上のパスのタイミングも強弱もすごくよかった。上手く流し込むことが出来た。
——中盤の立ち位置がよく、個々の調子も上がっているようだが。
自分の中でいい感覚でプレーを続けられているということを、今日も体感した。ボールを持てる選手が多いし、チームとしてどうボールを握っていくかということが明確になっている。今日はちょっとトップ下というよりもインテリオール気味に左寄りの立ち位置を取って、三竿と高畑、後半は増山と、そこに下田や弓場が絡んできたりと、いい関係性が築けていると思う。
——今日は内容も結果もよかった。
立ち上がりがすごく重要だと思っていた中で、開始1分以内に先制できた。そのあとも前半は特にアグレッシブな守備を続けることが出来た。僕ら前線3人がスイッチを入れて、連動して守ることが出来ていた。相手があまりロングボールを使わずグラウンダーをつなごうとしてきたのでプレスをかけやすかったことももちろんあるのだが、その守備もひとつのベースというか、はっきりとひとつの形になってきている。
——最近の井上選手の成長ぶりについて。
とんでもないですね(笑)。J1でもなかなかいないタイプ。あれだけ縦に行ける一方で早いタイミングでのクロスも今日は何本か見せていた。相手は手がつけられなかったのではないか。上手くなったと思う。以前はもっと上がっていて、行き過ぎてしまうシーンも多かったのだが、そこの強弱というか行く/行かないの判断も彼の中で整理できていると思うし、行くにしても相手を下げさせることを意図していたりと、上手くチームを循環させるようなドリブルを使い分けてくれていると感じる。
——周囲の選手が井上選手を上手く生かしているようにも感じられる。
今日右で出た也真人のように、相棒を生かせる選手が、ノム(野村直輝)や中川も含めて多いというのが、彼にとってはいいのかなと思う。ビルドアップがスムーズになっているので、いい形でボールが入ったというのもあると思う。
——後半の入りから相手が4バックに変更したが、変化は感じられたか。
感じ取れた。アグレッシブに来ることもわかっていたので受けて立つつもりでいたのだが、結果的に失点シーンはああいう形になってしまったので入りというのは反省点だと思う。相手に握られる時間もあったが、後半も自分たちの時間もたくさん作れて決定機も多く築けたので、そこでしっかり仕留め切れれば、よりよかった。でも、相手に追加点を与えなかったところはよかったと思う。
——シーズン終盤になると手段を選ばず勝ちに行くチームが増えてきがちな中で、大分は内容的にも追求している。
それは自分たちの自信につながっている。明確なスタイルとしていま自分たちは自信を持ってプレーしているので、ここまでやってきたことがすごく身になってきていると感じている。
——上位直接対決3連戦、1戦目をいい形で勝てた。次の横浜FC戦に向けては。
向こうも自動昇格が懸かっているし、向こうのホームでもある。順位としても上にいるチームなので、間違いなくアグレッシブに来ると思う。難しいゲームになると思うが、自分たちのスタイルに誇りと自信を持っているので、ここからまたやっていきたい。