TORITENトリテン

闘う言葉

FW 33 呉屋大翔「夢生くんが起点を作ってくれると僕がすごく自由に動ける」

 

——前半からチャンスを量産しながら得点できない展開を、ベンチでどう見ていたか。

前半から自分たちのペースで試合を進めることが出来ていたし、積み重ねてきたものが出せている感覚があったので、前半のうちに点が取れるかなと思いながら見ていたのだが、自分のところで取れて、結果的によかった。

——ゴールシーンを振り返って。相手GKは当たっていたが。

相手の前に入ろうと思っていた中で、そこにいいボールが来た。シュート練習をしっかりやっているのが出たと思う。

——あのまま点が入らなかったら嫌な流れになっていた。いい仕事をしたのでは。

僕が入ったときは2トップっぽくなったのだが、最近ずっと(金崎)夢生くんと2トップをやっていて、攻撃のかたちも何度か出来ていたし、練習でもいい関係を作れていたので、そこに関しては自信があった。あとはチャンスを何回作れるかというところだと思っていた。仕留めることが出来てよかった。

——蜂須賀選手に掻き出されたシュートも惜しかった。

あれはスーパーだった。クリアされたのはびっくりした。

——終盤にかけて相手が前線にパワーをかけ、守備陣も疲れてきた中で、呉屋選手はどのように残り時間を勝ち切ろうと考えていたか。

個人的にはもうちょっと前から行って、あそこまで押し込まれたくないと思っていたのだが、後ろが疲れていたのもあって前から行けないことも感じていた。最後は5-4-1っぽくして僕がシャドーのようになったのも、後ろの体力的なところを考えれば仕方ないかなと思っていたが、正直、相手の前線に長身の外国籍選手やパワーのある選手がいればもう少し危ないシーンを作られたと思うので、本来ならばもう少し前から行ってクロスを上げさせないところまで行きたかった。そのへんは反省するところかと思っている。

——ストライカーとしての呉屋選手が、最近は組織の中で献身的にタスクをこなす側面も際立っている。

そうですね。ここ数試合は途中出場が多かったので、そこは割り切りながらやっていた。それをやりつつ、しっかりゴール前に顔を出せればと考えながらプレーしていた。

——その中で今日の決勝弾。アピールできたのでは。

まあ、チャンスをもらえればという感じだったので。コンディションも含めて、続けることが大事だと感じた。

——金崎選手との関係性は。

僕も知っていた選手だし、リスペクトしていた。夢生くんがあれだけ献身的にやっているのを見ると、僕もやらざるを得ないなと、正直思っている。紅白戦などで2トップを組みながら、時間と回数を重ねてお互いをわかってきた感触がある。プレー面でもパーソナリティー面でも上手くやれていると思う。みんな彼のプレーのところはよく知っていると思うし、そこはもちろんなのだが、それ以外でも練習に対する姿勢など、真似は出来ないが学ぶべきところがピッチ内外で多い。

——これまでチーム内にはいなかったキャラクターなのでは。

僕はそう思う。いい意味で媚びない人なので。僕はそこがすごく好き。「やればいいんでしょ、プレーで見せればいいんでしょ」というスタンス。僕はすごく気持ちよく話が出来るし、サッカーも一緒に気持ちよく出来る。

——2トップで相方があれだけボールを収めてくれれば呉屋選手のシュートチャンスも増える。

今日やっていて、あらためて感じた。あれだけ起点を作ってくれると、僕がすごく自由に動ける。そのへんはやりながら感じていた。やればやるほどよくなっている感触がある。

——金崎選手にスルーパスを通した場面。あれは決めて欲しかった。

それ、さっきめちゃくちゃ言いました(笑)。

——アンカーが安定してくれば2トップもやりやすくなる。

そうですね。あとは後ろから上手く使ってくれれば。結構中に入れてほしい2人なので。

——いまはゲームプランの中で、その2人が途中出場することで相手にとって脅威になっている。スタメンではないが、そこはどう捉えるか。

正直、2人とも全然納得はしていなくて(笑)、やっぱり最初から試合に出たい。でも、そのへんもやりながらだと思っている。