MF 17 井上健太「負けたことで学んでこれた。ここから巻き返していく」

 

——腕に包帯を巻いてプレーしていたが。

怪我をしていて、正直、プレーに影響もあったのだが、このままやろうと決めた。それでも監督が使ってくれたので、その期待に応えたかった。

——前半はかなり早く攻める感じで、そのぶん裏を取られることも多かった。後半への修正は。

相手のWGが張ってくることはわかっていて、そこをロックされていたので、前半はそこに自分が落ちて5バックになってケアしていたのだが、そうするとどうしても自分の前のスペースで、相手のCBとWBが上手く中に入ってローテーションしながら攻め上がってきて、いい形でWGに預けられることがすごく多かった。

自分が裏を取られたのは個人の責任だが、ボランチとエビくん（上夷克典）と前の（渡邉）新太くんとで、相手がローテーションしてくるのに対してちょっとマンツーマン気味になっていたので、上手く対応できなかったのかなと思う。

後半はマンツーマンでつくのではなく、お互いにボカしながらどっちにも行けるようにした。前半は自分が背後に出る回数が少なかったと監督に言われ、自分は前に出なくてはならなかったので、ちょっとエビくんがキツかったかもしれないが後ろで2人を見てもらい、自分は前に出て相手のWBを捕まえにいくようにして、上手く修正できたと思う。

前半はあまりボールをつなぐプランではなく、もう少し自分たちが握れる展開だと思っていたのだが、握れずに行ったり来たりしていたので。

——早めに前に入れるのは狙いではなかったのか。

前半の15分はそれで行こうと。その後は相手を見ながら、つないでもいいし、速い攻撃が効果的だったらそれでもいいしと。個人的には自分のサイドからすれば、もうちょっとボランチが受けて捌きつつ、上手く組み立ててほしかった。

——ここ最近、監督がメンタル面を強調している。井上選手はどう捉えているか。

自分はこのチームしか知らず他のチームのことはわからないが、ウメさん（梅崎司）などは湘南という一体感を大切にするチームから来た人だからわかっていると思う。そういうところはみんなこだわって要求し合うということが正直、足りていなかった。全体で話し合うよりも個々で話し合って解決してしまっているところもあったので、そこを監督から強く求められた。みんな思っていることを発する機会が増えたので、いい雰囲気でやれていると思う。

正直、今日もこのチームは、相手より個々の能力の高い選手は多いかもしれないが、こうして接戦になってしまう。前節の栃木戦もそうだった。そういうところはなんでだろうと考えたときに、そういう、ひとりひとりのつながりが足りていないんじゃないかと。それはこれまでに負けた試合でみんなが感じていた部分でもあったし、負けたことで学んでこれた。ここから巻き返していく。