MF 7 松本怜「サイド攻撃のバリエーションはもっと増やさないと苦しくなる」

 

——交代前は相手が2人がかりで藤本選手を潰していた。どういうふうに見ていたか。

かわいそうだなと思っていた。うちもあそこを突きたいと狙っていたのだが、2枚も来られてこちらは1枚ではさすがに厳しい。でも、それならそこは無理に仕掛けずに周囲と連動して崩せるような力をつけないとダメだとも思っていた。僕が入ったらテンポを作って周囲との連係でやろうと試合を見ながらイメージしていた。途中で入ることになるだろうと勝手に準備していたので。

——藤本選手は仕掛けるという狙いを、チームとして持っていた。

練習から持ったら仕掛けろ仕掛けろとは言われていた。僕が途中から入るようなシチュエーションでも練習していなかったので、「（藤本に）任せた」くらい（余裕）でいた（笑）。ミサ（三竿雄斗）とは特にあらためて練習しなくてもどう動きたいのかはわかるし、他の味方のことも僕は把握しているので生かすプレーはやりやすい。今日はその最低ラインは出来たかなとは思うが、あそこで途中から出たからには勝ち切って結果を残したかった。

——前半からクロスを入れる位置も中の立ち位置も悪く、後半は少し修正したが合わなかった。サイド攻撃について。

（長沢）駿がいれば駿をターゲットにとか、アーリークロスで早めにという練習はしている。全体的にあそこのバリエーションはもっと増やさないと、今日みたいな試合で苦しくなったりする。ワンパターンだけでなくマイナス気味なども増やしたほうがいいと思う。

——長沢選手に入れたクロスについて。かなり相手もマークについていたが。

相手はついていたけど駿がいれば、頭ひとつぶん出ているので、そこを使わない手はない。そこは試合前にシモさん（下平隆宏監督）にも「ボールを受けたらどんどん上げていいから」と言われていた。そのイメージもしっかり持っていたし、駿はやっぱり動き出しがいいので、そこが上手く合った。

——前節の町田戦に続き大人のプレーが出来ているのでは。

手応えは悪くないし、前節も今節も流れを変えることは出来たとは思えたが、今節は途中から入ったからにはそれを2点目、3点目につなげられなくては…まだまだ。

——2失点するとなかなか厳しいのかなと。

うーん…厳しいかもしれないけど、今日も見ている人も思ったように、1点取ったあとは勢いがついたし、あともうひと押しというところで、2点取れたと思う。あそこを取り切る力を今後はしっかりつけていかないと。体を投げ出してでもなんとかしてもう1点取る、引き分けでもいいから、というサッカーをしていかないと、J1には戻れない。

——これで前半戦が終了した。振り返って。

全体的な共通意識は高まってきているが、個人としてはもうちょっと試合に出たい。出られる準備もしているので、もうちょっとチャンスが欲しい。ただ、開幕前に一回と、金沢戦のあともう一回、怪我してしまったのもあるし、若手の勢いもあるので。