TORITENトリテン

闘う言葉

MF 27 梅崎司「もっとアグレッシブにゴールに向かっていかないと僕自身が終わってしまうと感じていた」

 

——見事な先制点だったが、この試合にどういった意気込みで臨んだか。

天皇杯には独特の空気感があるし、簡単なゲームではないと試合前にみんなで話していて、集中して自分たちのやるべきことを正確にやるということを意識していた。先制点が非常に大事になってくると思っていた中で、自分自身も、システムの中でポジションが少し変わって役割も変わってきて、ゴールにどれだけ向かっていけるか、チャンスを作り出せるかということを意識して試合に入った。

——監督が今日は戦い方をある程度は選手に委ねたと話していたが、ピッチでは。

左サイドは(松本)怜と組むかたちになって、基本的には僕がワイドに張るシステムではあったのだが、怜も経験がある選手なので、状況を見てどちらが内側を取るのか外側を取るのかというところは、自分たちでアイコンタクトを取りながら、相手の掴みづらいポジションを取ろうと試合前から話していた。相手にとってプレスをかけづらい立ち位置、ボールの動かし方というのは関係性を作れたんじゃないかと思う。

——負傷から復帰して初ゴールだったが、思いは。

天皇杯だったが、今年に入ってから特にゴールを意識していて、ポジションが変わった中で、よりそれが明確になってきた。リーグ前節の群馬戦にも出させてもらって、自分の中で納得の出来ないプレーを見せてしまって、もちろんチームの勝利のためにというのはあるのだが、もっとアグレッシブにゴールに向かっていかないと僕自身が終わってしまうと感じていたところもあった。その中で今日、きっかけにしたい一戦として捉えていて、どんなかたちでもまずゴールに直結させるのだという思いでいたので、素直にうれしい。これをリーグ戦にもつなげたい。

——このスタジアムでゴールを決めたのは14年9ヶ月ぶりになる。

2007年の…リーグ甲府戦だった気がする。カップ戦はどうだったかな…天皇杯で決めたような決めていないような。14年の月日は長いし、選手としてもすごく変化したと思う。こうやって戻ってくることが出来て、やっぱりアグレッシブな姿勢で、あの頃のように出ていくことが自分の存在意義でもあると思っていたので、ひとつひとつ階段を昇りながら、天皇杯だが点を取れたことは価値があるしうれしい。リーグ戦でももっともっと勝利につながるゴールを決めたいし、お客さんにももっともっと、みんなで喜びを分かち合えるようなゴールをたくさん出来るようにしていきたい。

——3回戦の相手がG大阪に決まった。天皇杯についての意気込みを。

前年度、決勝の舞台まで勝ち上がって、残念ながらJ2降格にはなったが、やはりあの舞台を経験できたということは、チームにとって大きな財産になったと思う。タイトルの難しさをみんな感じ取れたと思うし、ああいった経験をもう一度するためにも、本当に一戦一戦、勝っていくしか道はない。いまはJ2という立場で相手はJ1だが、貪欲に勝利を目指して向かっていき勝つことが、いいものにつながっていくと思う。まずは次の試合に向けてチームとして集中して勝利に向かっていきたい。

——リーグ次節の町田戦に向けて。

前節は苦しい戦いで、泥臭い戦いぶりだったが勝利することがひさびさに出来た。勝つというのは本当に簡単ではないし、きれいなだけでは勝てないと思うので、泥臭くてもみんなで勝つんだというメンタリティーをもっともっと強くして勝利に向かっていきたいし、そういった中で美しい、きれいなものも同時に高めていけるように、信じて一丸となって戦いたい。

 

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