TORITENトリテン

闘う言葉

GK 1 高木駿「チーム全体としての戦い方が整理されていた」

 

——6試合ぶりの勝利。無失点でもあったが。

なかなか勝てていない状況だったので、とにかく何がなんでも勝ちが欲しい試合だった。今日はいつものように後ろでつなぐよりもワイドの裏にどんどんボールを入れて前に圧力をかけていこうという戦い方だった。それでも前半はちょっと風が強かったりして、それほど前に行けなかった感じもあるが、チーム全体としての戦い方が整理されていたので、前半に得点できた。それでいい流れで進められたと思う。

守備に関しても無失点で抑えられた。危ないシーンでも全員でしっかり体を張れていた。なんだかよくわからないのだが勝てるときはこういうふうに守れるという、…サッカーって難しいな、こういうものなんだなと思った(笑)。負けるときは取れないところにボールが来るし、勝つときは自分の手の届く範囲だったり相手のシュートミスだったり、ディフェンスがしっかり寄せて守れていたり。本当にそういう細かい1本で勝ったり負けたりする。つくづくサッカーって難しいなと思う。

——その中で勝敗を分けたポイントは。

みんな本当に攻守でハードワークしていた。攻撃も守備も、結果的に相手に圧力をかけることが出来たのかなと思う。相手を押し込むことが出来て、最終的にゴールを割らせなかったという部分で、僕もゴールを防いだかたちにはなったが、みんながしっかり相手に圧力をかけてくれていた。

——前半の風向きについては。

向かい風だった。アップのときのほうがだいぶ向かい風で、ピッチの風と、上空のフラッグに吹く風の向きが違ったりしていたので、試合中も風向きが変わるかなと思ったのだが、前半も後半もずっと同じ風向きだった。

——後半は相手が守備をハメてきたと思うが、そこからの攻撃は。

前半も後半もそれほど変わらずサイドの裏を突こうという戦い方だった中で、今日はハードワークできる選手が揃っていた。細かくつないで剥がすよりは前で勝負させて、押し上げた中でセカンドボールを拾うという戦い方をそういう選手でやった。ボールが走らない場所もあったし、あまり難しいことはせずにどんどん前に入れようという流れをそのまま貫いた。1-0で難しい展開だったが、相手もどんどんプレッシャーをかけてきていたので、変わらず前に前にという戦い方だった。

——互いに角を取りあうような展開で、立ち上がりからだいぶクロスを入れられたが、自身の守備対応は。

結果的に無失点だったのでよかった。練習でさんざんヨシさん(吉坂圭介GKコーチ)といろんなシチュエーションを想定してトレーニングしていて、今日試合が終わったあとに「練習したことが全部出たな」とヨシさんと話せた。確実に勝てているときやいいプレーをしているとき、勝てるときというのは練習したシチュエーションが全部出る。クロス対応やクロスからのシュートだったり、セットプレーのときの飛び出しての対応だったりという部分で、自分も今日はしっかり安定したプレーが出来た。その上でみんなで勝利を掴み取れたのでよかった。

——このあいだまで気持ち的にプレッシャーを感じているようにも見えたが、ひとつ勝って今後は。

そうですね。こうやって「なんか守れる」みたいな。いままでは「なんか失点しちゃう」というのが続いていた。「なんか守れた」のはしっかりやったから守れたということ。それを自信にして、まだまだ勝ち続けなくてはならない。