【記者会見】下平隆宏監督「いまプレーできるメンバーで出来る戦い方でトライした」

 

力のあるC大阪さんを相手に、前半は特にいい戦いが出来て先制も出来たのだが、後半立ち上がりの失点で選手たちががっくりしてしまって、そこから立て続けの失点。その後はシステムとメンバーを変えてなんとか1点でも返そうとトライした。新しい外国籍選手も含めてチャレンジしてみたが、いいところもありつつ連係不足もあって、最後は立て続けに失点してしまったのが非常にもったいなかった。

ただ、こういったメンバーの中でも特に前半は非常にいい戦いが出来たし、自分たちの戦いの幅が広がったとゲームだったと思う。またリーグ戦がすぐに来るので、そちらにしっかりシフトして、切り替えていきたい。

——今日のシステムはいつから練習し、選手たちにどういう狙いを落とし込んだか。

まず、システムに関しては前回のリーグ戦が終わってからどういうメンバーが組めるのかというところで、怪我人がかなり多いので、いまプレーできるメンバーで出来る戦い方を。C大阪は力があり、特に攻撃力が高いので、今回のシステムを採用した。準備期間は2日しかなかった中で、リーグ戦に出たメンバーが（過密日程で）スパーリング相手になれないので、シャドウ的な感じで立ち位置を確認するなどして臨んだ。もともとこのクラブは3バックシステムで5-4-1の守備も刷り込まれているので、そのへんはスムーズに行ったかなと思っている。

——後半、相手SBが幅を使い高い位置を取ってから厳しくなった。その後4バックに変えた意図は。

4バックに変えたのは、得点を狙いに行くため。あのまま5-4-1で守っていても押し込まれる一方で、2点差がついていたので、あのままボールを持たれて何もなく終わってしまうよりは勝負に出ようと。伊東と香川をベンチに置いていて、4バックにするというのはもともとのプランでもあり、そういったところにトライした。あとはエドゥアルド・ネットとサムエルも使ってみたかったので、最終的に4-4-2という形はプランしていた。

——ネット選手とサムエル選手を起用してみて。

まずネットに関しては、ボールを触るとピタッと相手のプレッシャーが落ち着くというか、不思議な感覚をやはり持っている。逆に周囲の選手があれに馴染んでいったら、十分に攻撃のところで変化をつけられる選手。安定したビルドアップにも繋がる選手なのかなというイメージだった。最初にヘディングでのビッグチャンスもあったが、あれが決まっていれば気持ちよくプレーできたかもしれない。ただ、やはり守備面に関しては運動量的にスタミナの問題も当然ある。最後などは特に穴を開けてしまったり、スライドできていなかったりというところも結構見受けられた。コンディションを上げていかなくてはならない。

サムエルに関しては、本当にまだまだコンディションはよくなくて、出来ればまだあまり使いたくなかったというのが本当のところ。ただ、チャンスがあれば一発は持っているというところをトレーニングでも見せていたので、チャンスが来れば仕留められるものは見せられるかなという期待もあって起用した。彼もまだまだ当然コンディションはよくなくて、運動量的なものも全然足りないし、アジリティーも全然出来ていない。今日、一旦試合に出て、Jリーグってこういうものだよ、日本のサッカーとはこういうものだよというところを体感できたので、それからはどう積み上げていくかだと思う。