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闘う言葉

MF 23 中川寛斗「前半のサイクルの中で前向きにボールを奪う回数が少なかった」

 

——今日は佐藤謙介選手をがっつりマークする役割も負っていたようだが。

山口さんの攻撃の起点があそこだったという話をミーティングでもしていた。前半は特にそこをケアしつつ、CBにボールを持たせていい形で奪えればよかったのだが、前半のサイクルの中でなかなか前向きにボールを奪う回数が少なかった。ハーフタイムにそれを話して後半は修正すると、やはり前で奪えるようになった。前半に僕が佐藤選手をマークすることによって生まれた課題があったので、そこはポジティブに考えているし、もっと言えば前半のうちにもっと早くそれに気づいてシフトを変えたほうがよかったなという感じ。

——攻撃も狙った形で出来なかったようだが。

攻撃については、今節のビルドアップとショートカウンターやカウンターの狙いとしては、相手がつないでくるチームなので、その横パスを狙って奪い、相手SBの裏を取ることだった。前半も何回かその場面はあったし、後半はもっとあった。サッカーは90分ある中で、前半45分の0-0というのは僕の中ではすごくいいスコアだと思っていて、ホームゲームだし前向きに捉えていた。ああいった形で交代選手が入って結果を残してくれるというのも、今後につなげていける形だと思う。

前半、いい配置でいい攻撃の形を作るということについてはまだまだ改善の余地があるが、今日出た課題はポジティブなものだと思っている。でもいちばんは、サポーターのみなさんに勝利を届けられなかったことが悔しいし、いちばん重きを置かなくてはならないところ。

——これまで自分たちのスタイルを貫くと言いつつ、今日は相手に合わせて戦った。そこにジレンマは。

どの基準をもってトリニータのスタイルだというのはすごく難しい。少し話を広げると、オーケストラで30人が演奏するとして、でも毎回演奏する曲は違っていて、だけど毎回同じ意識で、そういうのも同じひとつのスタイルだと思う。相手によって変える。だけど、僕らの良さが出る。シモさんはそういうスタイルの持ち主なので、僕らが、サポーターや記者のみなさんが思っているスタイルに固執する必要はない。相手が前から来るのであれば裏に蹴るというのも僕らのスタイルの一面。みんながわかるようなスタイルは相手に分析されやすいので、これから先を考えたら、臨機応変に対応したり、いろんなフォーメーション、いろんな形が出てくるのが僕らのスタイル。そこはその都度もっと話し合わなくてはならないし、狙うべき場所、スペースなど課題はある。

 

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