FW 16 渡邉新太「前半はチーム内で『焦らず』という声が出ていた」

 

——大事な試合で勝点3。率直な感想は。

本当に負けられない試合だった。僕たちはもう勝つしか残留への道がないし、仙台さんとも勝点が近い中で、このゲームで決まると言っても過言ではないくらいの試合だった。みんな最初から気合が入っていたし、球際や走る部分で勝てていたので、こういう結果につながったのかと思う。

——自身、開幕戦以来得点がなく、今節2得点。振り返って。

僕自身、これだけ点が取れない時期というのは経験したことがなかった。得点が求められている中で、それが自分の役割だとも思っていたので、これだけ長い間、得点できなかったことで、すごく苦しんだ。だが、結果はコントロールできないし、その中で自分がチームのために何が出来るかを考え、いつか点が取れると思いながらやっていた。

——諦めない姿勢や執着心が出た1点目だったと思うが。

ごっつぁんゴールという感じなのだが、しっかりゴール前に詰めることが出来ていたのがすべてだと思う。

——これまで守備で存在感を発揮する試合が続いていたが、前節のC大阪戦でもチーム最多シュート。何か自身の中で変化したものがあるのか。

はっきりとはないが、チームとしてボールを持つ時間が長くなったというのがC大阪戦に続いてあるので、そういう時間が長ければ必然的にゴールに向かう回数も増えて、シュート数も増える。そこが要因かと思う。自分自身よりチームとして、そういう時間が増えたことがよかった。

——伊佐選手と渡邉選手という、自身は得点がなくてもチームのために戦っていた2人で獲ったゴールだった。

ありがたいことに、僕も「点を取りたい、点を取りたい」というタイプなので、僕自身がこれだけ点を取れていなかった中で、チームメイトも僕の気持ちを察してくれていたと思う。そういう中で、開幕戦以来のゴールを獲ったというのは、僕自身も待っていたし、チームメイトも待ってくれていたのかなと思う。

——これまでジレンマもあったと思うが、今日は守備も出来て攻撃も出来た。それについては。

今日のようにいつも2点くらい取れればいいのだが、守備の時間もある。守備でパワーを使って攻撃でパワーを出しにくい場面も結構あったのだが、そこは自分の成長材料として捉えているし、まだまだ出来ると思う。取れるときは取れるし、取れないときは取れないが、守備をしっかりして、攻撃ではゴールで貢献するという部分に対しては、目をつぶらずに自分自身に矢印を向け、極めていきたい。

——PKは左隅に蹴ると決めていたようだが、自信があったのか。

自信はあった。新潟でもプロ1年目から蹴っていた。公式戦ではいまのところ外したことがないので、自信を持って蹴った。今日はボールをセットしたときに緊張感もなかった。もしかしたらすでに1点取っていたというのも気持ち的な影響があったかと思うが、あまり緊張せず、決められる自信があった。

——次節の徳島戦も勝たなくてはならない試合になる。

今日の試合と意気込みは変わらず、気持ちと気持ちのぶつかり合いになると思う。そのベースのところで徳島さんに負けないことが大事。あとは今日のように自分たちの保持時間を長くする。今日も前半は点が取れなかったが、しっかりチーム内で「焦らず」という声が出ていたし、ああやってボールを持っていれば点も絶対に生まれるので、今日くらいのゲーム展開が理想で、出来れば前半のうちに得点したい。