【記者会見】片野坂知宏監督「もう少し大胆さや思い切りがあってもよかった」
ホーム連戦で、前節は札幌さん相手に勝ち切ることが出来ず、今節は神戸さん相手になんとか勝点3を取ろうという中で選手を送り出し、選手も90分の中で、タフなゲームにはなったと思うが、強い神戸さん相手にしっかり戦ってくれたと思う。
少し準備していたところと神戸さんの形が違い、われわれもそういったところで狙いを変えながら、神戸さんに対して得点して勝つゲームをと考えたが、残念な結果になった。セットプレーでの得点もいまはよく取れていて、選手自身も自信を持って、今日のゲームでも結果を出してくれた。大事な部分だと思うし、今後も継続してもらいたい。失点に関しては早い時間に返されて、前半のうちに1-1で折り返せればよかったのだが、不運というか、ハンドの判定によってPKを与えてしまった。
前半はそういう中で粘り強く戦い、後半も1点差で長い時間、アグレッシブに守備をチャレンジしながら攻撃もゴールを狙うところで選手はパワーを出してくれたと思う。3点目のCKからの2次攻撃からの失点も、そういうところをしっかりと仕留めてくる神戸さんの強さがあるのかなと感じている。
みなさんも御存知のとおり、神戸さんは夏に大型補強をされて素晴らしい選手が入り、ACL圏内、優勝圏内という上位を狙っているチーム。簡単に勝てる相手ではないとはわかっているのだが、その中でも自分たちがいまどういうところに取り組んでいるかというところでの戦い方に関して、選手はよくトライしてくれた。また中2日で短い期間だが、アウェイの広島戦に向けて全員で準備し、今度こそ勝てるゲームにチャレンジしていきたい。
——内容は決して悪くなかったと思うが、敗れたことで最下位となり、16位まで勝点が8開いた。どう巻き返すか。
われわれはとにかく一試合一試合、目の前のゲームに対して勝つための準備をし、それに対してチャレンジしていくことしか考えていない。勝点3を取るためにどういうふうにしていくかということを毎回チャレンジしているので、とにかくゲームでどれだけ選手が準備してパワーを出して躍動していくか、それに対して一緒に戦えるかということが大事だと思っている。
——相手も修正するがこちらも駆け引きでいろんな対応をしたと思う。そうやって工夫した中で勝点が取れなかったことをどのように捉えるか。
神戸さんがわれわれに対してどういうふうに来るかというところで、相手は配置や戦い方も少し変わっていた。得点が動いて同点になってから配置を変えて、自分たちも神戸さんがやってくることへの対応というところでは、最初に準備してきたのとは違う形にして、なんとかゲームが落ち着くことも出来たし、押し込まれることもあったが逆にわれわれも動かして相手陣地でプレーした時間もあった。ただ、最後のサードのところに関しては、もう少し大胆さや思い切りといったものがあってもよかった前半だったかなと思う。
後半に関しても粘り強く、1点差の中でも同点を狙うところで選手はパワーを出してくれたのだが、個人の能力のところでカバーされたりして、やはり素晴らしい選手が揃っている神戸さんは簡単ではなかった。ただ、そういう戦い方だとか、選手の持っている能力のマックスのパワーは、いまゲームをやっている中でしっかりとやってくれているのではないかと感じるので、それを信じてとにかく全員で、出せるエネルギーを90分通して最後まで切らさずに出すことが大事になってくる。
——ここのところ2トップを採用しているが、組み合わせや連係の向上の手応えは。
今日の(長沢)駿と呉屋に関しても、前線の守備のところを含めて、いい駆け引き、狙いの中でチャレンジしてくれたし、それに連なる後ろの連動も、前線がしっかりと行けることによって、ボールの取りどころ、自分たちでパワーを出せるところがある程度明確になってきている。そういう守備の狙いもよくなっているところはあるが、そこで取りきれる強さだとかをもう少し上げていければ、逆にいいカウンターが決まるシーンを作ったり、相手を難しくさせたりすることも出来ると思うので、そういったところを粘り強くトライできるような形にしていきたい。
2トップが出来る選手が、今日交代で出た伊佐も、(渡邉)新太もいるし(小林)成豪も出来るし、ノム(野村直輝)、藤本も出来る。2トップに関してのオプションも、状況や状態によっていろいろ出来る可能性はあるので、2トップがいいのか3-4-2-1の1トップ2シャドーがいいのか、そういったところもまた状況を見ながら、準備が出来ている選手を見極めてやることが大事になってくると思う。