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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「躍動感を出してくれている姿勢を大事にしていきたい」

 

われわれは水曜日に天皇杯を戦い、連戦の中で今日のホーム札幌戦を迎えた。ここ大分県でも新型コロナウイルス感染者が非常に増えている中、そして札幌さんも遠い中、両チームの多くのファン、サポーターの方々に応援に来ていただいたことを感謝している。

大分のサポーターの方に、ホームでなんとか勝ちゲームをお見せしたいと挑んだのだが、結果は1-1の同点で終わった。今日のゲームもどちらに転んでもおかしくない展開だったところはある。やはり決めるときに決め切って欲しい。そうすればもしかしたら勝点3につながっていたかもしれないというところで、当事者がしっかりと自分に矢印を向けて今後に生かして欲しい。

札幌さんは連勝していて、非常にボールのつなぎも上手いし攻撃力もある。選手個々人のスピードとパワーもあるチーム。そういう強い札幌さんからどうやって得点するか、勝点を取るかという準備をしてきた。選手たちは集中して立ち上がりからアグレッシブに最後まで、疲労している中でも集中を切らさず戦ってくれたと思う。もちろん勝点3が欲しかったが、最悪、勝点1でも取れたのはよかったと感じる部分。なんとかこの勝点1をまた次につなげたいし、今日やれていた積極的な姿勢を今後のゲームでも生かせるようにしたい。

連戦で神戸さん、広島さんと当たる中で、次はまたホームで神戸さんとの戦いがある。神戸さんも非常に強いチームで、強烈な個の能力に長けた選手がいるし、加入もしているので、簡単ではないと思うが、しっかりと準備しハードワークして、また見ていただける、ファン、サポーターの方々に喜んでもらえるゲームが出来るよう準備していきたい。

——横浜FM戦に続き前から行く守備で多くチャンスを築いたが、このサッカーに対する監督の評価は。

いまわれわれが出来る、勝つための手段のひとつとしてそういうチャレンジをしていて、選手もそれに対してアグレッシブにやってくれている。やはり結果が出ること、勝つことがいちばんの自信につながるし、今後にもつながるところなのだが、今日も勝点1しか取れず、前節の横浜FM戦、前々節の川崎F戦を含め勝てなかったというところは非常に残念ではある。

ただ、選手のやろうとしているパワーやそういうところでのチャレンジは、非常に躍動感をもってやれている。その姿勢はどういう状況でも非常に大事だと思うし、それを維持しながら勝てるゲームが出来るよう、結果につながるようやっていきたい。今後も対戦相手がある中で、どういうふうに勝つかということを考えながら準備していきたい。

——香川選手がインサイドでぽっかりとフリーになり決定機を迎える場面が複数回あった。戦術的な工夫を施していたのか。

結果的にそういうふうなシチュエーションを生み出そうと準備していた。その中で結果的にそういうところが空いてきたのではないかと。札幌さんの戦い方に対して、じゃあ自分たちがどういうところを狙うかというところは上手く使えていたと思うし、選手たちの中でそういうところを上手く見れていたし、入れていた部分はあったんじゃないかと思う。戦術上、あまり詳しくは言えないが、そういうところが空いてくるところを生み出そうというところで、上手くやってくれたと思う。

——これまでの札幌戦でもよく見られたように、後半、相手の攻撃陣の層の厚さに上回られた印象がある。それについては。

前半すごく狙いがハマっていいプレーをしていて、後半も前半同様にしっかりと自分たちの狙いで行きたいなと考えていたのだが、やはり札幌さんもメンバーを代えて、われわれの戦い方に対しても前半の戦いを踏まえて修正されると思う中で、はっきり狙いを合わせてやられていたので、なかなか跳ね返すことが出来なかった。

この暑さの中での疲労もあったかもしれないが、そうなったときには人を代えてもう一回パワーを出して自分たちの狙いの中でやっていこうというところで準備はしていた。ただ、層の厚さのところでは札幌さんのほうが確かに、外国籍選手を含めているが、われわれも途中から出た選手がチャンスを作ることは出来ていて、その2点目を先に取れればよかったのだが、1-1になってもチャンスはあり、そのチャンスを決めることが出来ていれば、勝点3につながったゲームだったのではないかと思う。そういうところで、後半も強度を落とさずにどれだけこういう状況の中でも戦えるかということが、勝点3につながるのではないかと感じた。

——最近はシステムや戦い方を変えているが、チームに柔軟性が育ったということか。

対戦相手がいる中で、川崎F戦にしても横浜FM戦にしても今日の札幌戦にしても、非常に攻撃力のあるチームだし、ボールの運びや動かしが非常に上手いので、それに対する中で自分たちがどういうふうにボールを奪って得点するかというところで、こういう形にはなっている。ただ、今後の対戦相手とのパワーバランスや、自分たちの選手の特長を生かせるような形で、柔軟にシステムや戦い方を変えていくべきだと思う。われわれはもうとにかく勝点3を取るしかないので、勝ちたい意欲やパワーを出せるような準備をしていきたい。

——リーグ再開からの3試合はそのへんが上手く行っているのではと感じるが。

僕自身はやはり選手が思い切ってプレーできること、躍動すること、狙いの中で勝ちたい意欲が出る戦術を合わせていくことが、選手にとっても今後につながるし、このチームがどこを目指して今後を戦っていくかというところですごく大事になってくると考えている。そういうところをスタッフと話をして、選手もそういう意図の中ですごくチャレンジしてくれているし、躍動感を出してやってくれているので、そういう姿勢はすごく大事にしていきたい。そういうところで、いま戦い方がこのようになっていると思う。

現代サッカーは切り替えが早くスピードも上がっている中で、われわれのチャレンジはすごく大事になってくる。そういうところもやっていきたい。もちろん川崎F戦、横浜FM戦、今日の札幌戦でも5-4のブロックを構えて引いて守っていれば、勝点1とか0-0とかいった結果になっていたかもしれないが、ボールはすごく回されて、ただただボールを取れずに疲弊して、マイボールに出来ず攻撃にも出られずといった、そういうサッカーはやりたくないなというところでの決断だった。

なので、相手のとのパワーバランスがある中で、そして選手がどういうふうに意欲を出してやってくれるかというところで、チャレンジをしている。