【記者会見】片野坂知宏監督「起用法に関して楽しみな部分はあるが、あくまでも既存戦力と競争して」
五輪による中断明けの最初のゲームで、首位を走っている川崎Fさんをホームに迎えた。
われわれは中断期間中にG大阪さんのコロナの影響で延期になっていたゲームが一試合あったのだが、そこからまた準備期間が少しあった中で、今日の川崎F戦に向けてのメンバーを含めて準備してきた。それが結果につながらず、本当に残念。3連休の最後の日のナイトゲームにもかかわらず、こういう状況でもたくさんの方にドームにお越しいただいた中で、もちろん手強い相手ではあるがなんとか勝利をプレゼントしたかった。それが出来なかったことが本当に悔しい。
準備のところでも、選手に関しては、ピッチ上でコミュニケーションを取り、お互い連係、連動しながらチャレンジしてくれたと思う。攻撃力のある川崎Fさん相手に失点はおそらく90分の中であるだろうと想定していた中で、得点を奪わなくては勝点は取れないだろうと得点も狙ったのだが、要所を抑えられた守備でなかなかチャンスを作れず終わってしまった印象。
自分たちの時間もあったし、攻守においてそういう時間を増やしたかったが、ゲームのコントロールに関しても川崎Fさんはやはり上手だったと感じる。
残念な結果になったが、また次も上位の横浜FMさんと、しかもアウェイゲーム。われわれはアウェイではなかなか勝点を取っていないが、なんとか全員でいい準備をして、力のある相手ではあるが、いいゲームをして勝点を取れるよう準備したい。
——新戦力を起用しての手応えと評価は。
出場時間が短い中で、川崎Fさんを相手に後半の勝負どころというところでもチャレンジしてくれた。それぞれの良さが今日のゲームで生かされたらと期待を含めて起用したが、増山に関してもまだ合流して間もない中でチャレンジしてくれたし、(梅崎)司にしても今回のタスクをやってくれた。呉屋はちょっと短い時間でシュートを打てなかったところは本人自身、悔しさがあると思う。チームとしての狙いもある中で、それぞれの良さが上手く噛み合うような形でやっていきたい。
もちろん新戦力は入ってくれたのだが、やはり競争があってポジションを勝ち取るものだと思うので、その競争を既存の選手たちとやりながら、お互いに合わせて連係・連動できるよう、今後も鍛えていけるよう、また成果として表れる状況を作っていきたいと思う。
——今日は後半の勝負どころでギアを上げるプランだった。新戦力加入によりゲームプランの幅は広がったのか。
そうですね。今日のメンバーに入った3人とメンバーには入らなかったが野嶽にしても、いろんな使い方が出来る選手で、今後もその起用法に関して、楽しみな部分もある。それぞれの良さが出る、パワーを出せる状況は使いながらやっていきたい。
ただ、競争はすごく大事だと思うし、新しい選手だから使われるというわけではなく、これまでも戦ってくれている既存の選手とともに、グラウンドでどれだけ狙いを合わせてしっかりしたパフォーマンスでやってくれているかどうかというところで、18人のメンバーの座は勝ち取るものだと思う。そういった見方をしながら競争によりチーム力を高め、残りのゲームで少しでも勝点を積んで上位に行けるようにしたい。
——クオリティーもスピードも上回る相手に「要所を抑えられた」ということだったが、今日の終盤に相手を押し込んだ時間帯も含め、その課題を乗り越えていける可能性は見えているか。
やはり川崎Fさんは首位で負けなしで今季も素晴らしい成果を上げて、本当に王者らしい戦いをされている。今日戦った中で感じたところも、スピードや質の部分、守備のところの切り替えも早いし、やらせない強さがあるチーム。そういうところはわれわれも高めていきたいところでもある。そういうベーシックな部分を含めた中で、要求しあいながら、やらせないような守備の厳しさ、スピードも上げられるようにしたい。
そういったチームがJリーグの中で上位に行っていると思うし、われわれもそういうところを求めてプレーできるように目指している中で、その差が今日の0-2という点差だと思う。相手は守備のところでやらせない、われわれの戦術に対応できる戦術眼というか、ひとりひとりの能力の高い選手が揃っているので、やはり一筋縄には行かなかった。こちらもいろんな準備をしてきた中でも対応されていく部分は、やはり個の能力のところで上回られているというところはあると思う。
そこはいますぐどうこうなるものではないし、継続してとにかくチームとしてやるべきことと、個人がしっかりと自分に矢印を向けた中でそういうところをトレーニングで積み上げていけるようにやっていくしかない。