【記者会見】片野坂知宏監督「相手の守備を脅かす決定機というところまで行かなかった」

 

まずは今回、熱海市で土砂災害があり、今週は静岡県地方は本当に大雨で大変な状況だったと思う。災害に遭われた方、そのご家族や関係者の方々に、この場をお借りして心から御見舞い申し上げます。こういう困難な状況下でわれわれはサッカーが出来て、みなさんの励みになるゲームをと、アウェイの清水戦に臨んだ。

今日のゲームの重要性、勝点3を取ることが大事なのは十分にわれわれも選手もわかっていて、お互いに気持ちの入ったゲームになったと思う。ホームではセットプレーでわれわれが1-0で勝利したが、今節はアウェイでセットプレーから0-1でやられてしまって、結果が出なかったことに責任を感じているし、悔しい思いでいっぱいでいる。

まず清水さんがわれわれに対して3バックで来るのか4バックで来るのかを予想し、そういう中で準備していた。それに関しては選手は集中して出し切り、90分間切らさずやってくれたと思う。攻撃に関しても、自分たちでしっかりとボールを動かした中でボックスにボールを入れてなんとか得点をと狙っていたのだが、結果的に得点を奪えておらず、まだまだ力が足りない。得点しなくては勝点3につながらない中で、粘り強く狙いを合わせて継続して質を高めていくしかないと感じている。

ここから水曜日に天皇杯、土曜日にはホームで浦和戦。本当にタイトなスケジュールの中で戦わなくてはならないが、まずはしっかりと切り替えて天皇杯を勝ち上がれるように。そして、浦和さんにはアウェイで2-3で敗れて非常に悔しい思いをしたので、ホームでリベンジできるように、いい準備をしたい。

——立ち上がりから後ろでボールは動かせるのだが、相手も自陣では5バックになって枚数を合わせてくる中で、なかなかいい形で前に入れることが出来なかった。どのように見ていたか。

3枚なのか4枚なのか、片山選手がそういうタスクをやるというのはC大阪時代にもやっていたので、もしかしたら4枚になったり5枚になったりということは予測していた。多分、自陣と敵陣によって守備のタスクは変えていたと思う。ただ、清水さんの攻撃の動かしの部分でもやはり狙いがあり、どちらがボールを持つかということがすごく大事になってくる中で、われわれがボールを持ちたかった。それでボールを持つこと、持たせてもらえる状況を作ることは出来たと思うのだが、そこから先のチャレンジ、ゴールに向かうというところでは、まだまだ清水さんの守備を脅かす決定機というところまで行かなかった。

ボールがボックスの中に入らないと得点は生まれないと準備してきた中で、ボックスに入れるということはトライしてくれていたと思う。やはりどちらが崩れてスペースを作るか、そのスペースを上手く使えるかという我慢比べのような形になったと思う中で、われわれも粘り強く戦ったが、セットプレーで非常に悔しい失点をしてしまった。そこから得点というところでも狙ったのだが、最後にパワーが足りなかった。

——終盤にシステム変更して2トップにボールを集めるようにしてからは前線の選手の特長が生きて攻撃の迫力が出せていた。今後のオプション、あるいは戦い方の軸として選択肢に入れることは。

状況によって、オプションとして4バックや2トップが必要になってくることもあると思う。2トップにするタレントの中でも、前線に今日は長沢と伊佐が入ったが、他にも選手がいるので、そういうところも含めて、点が取れる仕組みを作ってチャレンジしていけるようにしたい。