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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「少し割り切った狙いを合わせて戦うほうが勝点を取れるのではないかと臨んだ」

 

われわれはリーグ戦から中2日で今日のルヴァンカップ神戸戦に臨んだ。リーグ浦和戦からアウェイ連戦のタイトなスケジュールの中でのゲームだったので、まずは闘える選手というところでメンバーを選考した。ルヴァンカップBグループはFC東京さんが3連勝して神戸さんと徳島さんとわれわれが1勝2敗で並んでいる状況。ルヴァンカップ開幕戦で1-3で敗れた、力のある神戸さんを相手に、難しいゲームになると思っていた。

個の能力に長け、ひとりひとりの強度も高い神戸さんに対して、われわれはとにかく走り負けずに戦う姿勢をしっかり出して粘り強くやろうと言ってゲームプランを練った。選手たちはハードワークして最後まで切らさず、集中力高く戦ってくれたと思う。後半からも神戸さんは素晴らしい選手が出てきたり、もちろん相手が1人少なくなってわれわれが数的優位になったこともあったかもしれないが、神戸さんは10人になったからといって簡単に得点できたり勝点3を取れたりするような相手ではない。自分たちがバランスを崩せば、一瞬で仕留めることが出来る選手がたくさんいる中で、とにかく90分をしっかりマネジメントして、選手に粘り強く戦わせた。

本当に選手がここまで頑張ってくれて、リーグ戦につながるゲームをしてくれたと思う。16人という少数精鋭のメンバーだったのだが、今日のゲームを選手には自信に、そして次の糧にしてもらって、リーグ戦とルヴァンカップを併用しながら、今季も粘り強く戦えるチームを作っていきたい。

——怪我明けの選手も含めベンチメンバー5人。戦力のやりくりが厳しそうだったが、試合中にはアクシデントも起きた中で、当初描いていたプランどおりに進めることが出来たのではないか。

リーグのアウェイ浦和戦で非常に悔しい敗戦をしたのだが、中2日でのアウェイ連戦というタイトなスケジュールなので、とにかくいま戦える選手を選ぶことにした。本当は18人で来ることも出来たのだが、次のリーグ清水戦までも中3日、その次のルヴァンカップ徳島戦までが中2日。リーグ戦とルヴァンカップが並行するタイトなスケジュールを全員で乗り切らなくてはならないので、今日のメンバーは本当に、少数精鋭の16人をチョイスした。

プランについても、リーグ戦も好調で強度もクオリティーもある、簡単に勝てる相手ではない神戸さんに対して、われわれもベーシックなところで戦える準備をした中で、本当に今日出場した選手たちはファイトしハードワークしてくれたと評価している。

——それも踏まえた上で、前線に起点を作れなかったりプレー精度が不足していたりで最初の勢いを維持できなくなっていった課題も出た。それについてはどう捉えるか。

それはもう、今日のゲームプランにおいては、あまりそこを求めることはしなかった。何故かというと、神戸さんは前から強度の高い守備を仕掛けてくるので、このメンバーで戦う中ではプレスを受けてピンチになるのではないかなと予想しており、少し割り切った狙いを合わせて戦うほうが、チャンスを作れたり、今日出場したメンバーの特長を生かして勝点を取れるゲームに出来るのではないかと。

もちろん収まりだとかボールを持って攻撃するだとかいったことではほぼ神戸さんが上回っていたと思うが、それは想定した上で、守備は粘り強く攻撃はシンプルに戦わせた。われわれはこういう戦い方をこれまであまりしてこなかった中で、選手も大変だったと思う。われわれも要求していたし、ピッチでも本当にパワーを出してやってくれた。そういうところがなんとか勝点につながったことは、次につながる戦いが出来たのではないかと思う。

——短い時間だったがエンリケ・トレヴィザン選手を起用してみての手応えは。

入国して隔離期間が終わり、われわれのチームに合流して段階的にコンディション、クオリティー、技術と戦術のところを含めてトレーニングで積み重ねてきたが、やっとなんとかゲームできる状態に来たのかなというところ。今日はボランチの選手に疲労があった中でボランチのポジションで使ったが、本来はDFラインの選手だと捉えている。短い時間で、ゲームがハイテンションだったので途中から入るのが難しいところもあったかと思う。タイトなスケジュールで練習試合を入れることが出来ない中で、戦力としてチームに貢献できるような形にしていけたらなと考えた。期待はあるが、ピッチに入ってから落ち着いてプレーできるか、周りの選手たちと合わせていけるかというところは、まだまだ徐々に上げていかなくてはならないのかなと感じた。

——連敗脱出の懸かるリーグ清水戦に向けて。

今日なんとか公式戦の連敗は止めたが、リーグ戦は7連敗中。それにやはりホームで勝点を取る、勝利をファンやサポーターと分かちあう、そういうゲームをしなくてはならないので、今日出場した選手を含めコンディションを万全にした中で、清水戦に向けての戦術的狙いを合わせ、今日のように戦う姿勢をもってハードワークし、集中力高く切らさずにプレーすることがすごく大事になってくる。それはわれわれがこれまで戦いの中でベースとしてきた部分。リーグ前節の浦和戦とルヴァンカップ神戸戦の2試合では、選手が本当にタフにハードワークして戦ってくれている。そういう戦いをしながら、なんとか勝てるよう準備していきたい。

 

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