【記者会見】片野坂知宏監督「守備、攻撃が上手く機能せず苦しい前半だった」

 

今日、2021年シーズンの開幕戦をホームで迎えることが出来た。このゲームに向けてトレーニングをスタートし、キャンプやトレーニングマッチも含め今季の戦いの準備をして臨んだ。徳島さんの昨季J2での戦いは非常に攻撃的で、自分たちのスタイルを確立された中で昇格して、今日われわれに対してもいい準備をされたと思う。

お互いの狙いたいこと、戦術がある中で、どちらが主導権を持って進めるかが勝負の分かれ目になると思っていたが、前半はやはり徳島さんのペースになった。なかなかわれわれの守備、攻撃が上手く機能せず、苦しい前半だったと思う。一瞬のところでミスから失点し、もったいない失点ではあったが、前半の内容的には0-1で終えられたことで後半に向けて修正できた。

ハーフタイムにもう一度選手にゲームの狙いを伝え、モチベーションを上げさせて後半に入り、なんとか1点を返せて、勝点1には終わったが、開幕でホームにたくさんの方が今季のトリニータを楽しみに来られた中で、負けなくてよかったと思う。

また積み上げていけるように、ルヴァンカップも含め次のゲームまで期間は短いが、今季J1での戦いを見据えた中で、全員で、少しでもいいゲーム、勝点につながるゲームが出来るよう準備していきたい。

——守備時に4バックに変形する戦い方で入った狙いと、途中で3バックの守備に戻した意図は。

守備に関しては今季は4バックで練習し、トレーニングマッチを含めキャンプ期間中から準備してきた。何故かというと、守備でボールをしっかりと奪うところを自分たちから作っていきたい、隙のない守備、堅い守備を4枚の中でもチャレンジしたいという狙いがあった。3バックに変えたのは、なかなかその守備が機能しなかったから。徳島さんのポジショニングやボールをしっかりとつなぐところは想定内ではあったのだが、開幕戦の中でも落ち着いて、選手も自信を持って自分たちのスタイルを貫いてこられた中で、そういう相手に対応するにあたり、自分たちがこれまでやってきた守備に戻した。本来であれば出来るだけ4枚での守備を継続してやりたかったし、ボールをつなぐ攻撃の時間も取りたかったのだが。

——今後も4バックの守備と併用するのか。

状況や対戦相手にもよる。今日、徳島戦で機能しなかったからやらないとか捨てるというわけではなく、状況に応じた戦いをやっていきたい。

——渡邉選手の得点もあったが、攻撃面で収穫はあったか。

自分たちの攻撃の時間がもう少しあれば、押し込んだりシュートまで行ったりすることがもう少し出来たと思うのだが、それがなかなか出来なかった。攻撃に関しての評価はすごく難しい。攻撃は前線だけでなく、後ろからの配球を含めて戦い方がある。その中で1点ビハインドからの新太の得点は非常にパワーをもたらしてくれたし、前線の選手が得点できたことはプラスだとは思う。

——長沢選手投入のタイミングについては。

交代のタイミングはすごく悩んだ。1-1の状況で、途中から入った伊佐や町田にしても新太にしても動きが悪くなかったので、どういうところで入れようかと考えていたのだが、なかなかそのタイミングがなかった。アディショナルタイム6分の中で、高さを使える状況が、セットプレーを含め一発狙えるかもしれないというところでは、もう少し早めに投入してもよかったかもしれないのだが、相手ボールになったときの守備のことも考えた中で、最後のところでということでも、そういう判断になった。

長沢に関しても今季から加入してくれてトレーニングからしっかりと戦術を理解した中でチャレンジしてくれていて、なんとか良さが出るような展開、点が取れるような展開に持ち込みたかったのだが、それが上手くいかなかった。それで判断が遅くなってしまった。